治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

誤学習をほっとかない

2015-06-09 11:52:08 | 日記
誤学習をほっとかない、というのが私の基本方針ですが
その理由はもちろん、社会のために良くないからです。

昨日「匿名希望」さんからコメントが寄せられました。

「匿名希望」さんですが、別に敵対的なコメントでもなくピンポンダッシュ的な捨て台詞でもありません。基本的に花風社に好意的なコメントです。

でも一部、大地君に見せたくないところがあるので、公開は控えさせていただきました。

ただ、明らかに事実誤認があるので、これは訂正しておいた方がいいと思い
「ほとんど全文」を公開させていただきます。

コメントは以下の通りです。

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いつもいつも花風社の本に支えられています。
良い当事者本がたくさんある中で中田大地君の記録は私には分かりやすい本です。でも最近は本が出てないし、大地君とネットで繋がるのも難しいし、(以下省略)。でもわかりました。中田大地君を邪魔する人がいるから貴重な文章を書いてくれているのに私達は機会を失っちゃったんですね。
今日はカウンセリングの先生から今までの事を聞きました。大地君。白くま母さん。栗林先生。大地君のお友達やその家族、先生たちから話を聞く機会が無くなったのは、同じように障害児を育てている親たちがネットで叩いたことが原因だと。
大地君の言葉が聞きたい。だから皆さんジャマしないでください。
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この中の

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中田大地君を邪魔する人がいるから貴重な文章を書いてくれているのに私達は機会を失っちゃったんですね。
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っていう認識が(おそらく花風社に好意的寄りだと思われる)カウンセラーの方やその周辺の認識だとそれは事実誤認なので、正しておこうと思いました。

大地の本がその後出ないのは、三冊の本を書いてからお受験に入り、その後は中学生活に邁進しているからです。
そこで将来必要なお勉強をすることに専念しているからです。

間違っても、猿烏賊の妨害で出なくなったと思わないでくださいね。
そんな誤解をしている人がいたら
浅見淳子なめるな、と言いたいです。たとえ愛読者であってもね。

私が猿烏賊の妨害くらいで企画を変えると思いますか?
非難ごうごうの中「発達障害は治りますか?」を出したのは私ですよ。
あのタイトルが挑発的だと散々言われました。当たり前です。目的の一つは挑発することだったんですから。「一生治らない」と絶望を振りまく人たちを。治す努力さえしないまま社会に責任を押し付けて支援しているつもりになっている人たちを。

ギョーカイメジャー団体が裁判で「謝罪文」を求め「和解」を選んだ自閉症者に対し

「謝罪も反省もいりません。和解はしません。きっちり前科をつけてください。それが腐った支援ギョーカイの目を覚ますことになります」と検察官に言い切ったのはこの私ですよ?

その私が猿烏賊が騒ぐくらいで企画を変えるわけがないじゃないですか。

これはきっちり正しておかないと
ニキさんが「自閉っ子のための努力と手抜き入門」のP207に書いたような誤学習を助長することになるからね。

大地を攻撃した猿烏賊たちは間違っていた。
間違っている人に屈してはいけないんです。
支援者の人たちもちょっとはそれをわかってくださいね。

間違ったことに屈しないことが
結局発達障害の人の居場所を広げることになるんですよ。
そういう自覚をもってもらいたいもんです。