今日は重陽、菊の節句ですね。
とはいっても、いつもブツブツ言っているように、陰暦の行事をそのまま今の日付にしてもあまり意味がない。陰暦の9月9日は、10月中旬(今年はその位ですよね)にあたりますから。我が家のベランダの菊なんて、まだ蕾もないですからね。
だから、今日のトップの写真は菊ではありませんので、悪しからず。
花屋に行けば年中出ている花ですけど、本来の重陽まで待てば、その辺の散歩道、菊だらけになっちゃうから。ただで盗める、、、
陰陽では奇数が陽。だから奇数の重なる日、1月1日、3月3日、5月5日、7月7日は重陽の節句。それぞれ、お正月、桃の節句、端午の節句、そして七夕。そのなかでも9は一桁の一番大きな陽の数字なので、重陽というと9月9日を指すようです。
陽の数字が重なるからおめでたい、お祝を、、、という風に普通はとられていますけど、それより前の時代には、陰陽では陽の数字はエネルギーの強い数。それが重なると、過ぎたものになるから不吉だって思われていたので、厄除けのお祭りだったらしいですね。
そんなことはさておき、菊酒をって思っても、これがまた難問。そもそも作り方も、菊の花びらを浸した水で酒をつくるとか、焼酎に菊を入れて数日したら煮沸して、、、なんてのから、梅酒と同じような作り方とか、菊の花びらに溜まった露をなんたらかんたらとか、さまざまあるんですよ。おまけに、どこかの料理屋さんに行けば、わけのわからない菊酒を出される。でも、そんなものに何万も出すなんて、どけちの私には文字通り、「酔狂」過ぎる。
それに、今すぐ用意できるものじゃない。(たしか金沢の方では加賀(白山?)菊酒なるものがあるのですけど、詳細は分かりません。ただここでいう菊酒とは違うのではと思うのですが、ご存知の方、コメントをください。現物をお送りくださっても、文句は言いませんし、、、)
李白ももちろん重陽そして菊酒のことを詠っています (この詩を詠ったころ、李白はお酒の飲み過ぎで体を悪くしているくらいですから)
九日龍山飲
九日龍山飲
黄花笑逐臣
酔看風落帽
舞愛月留人
九日 竜山に飲む
九日 龍山に飲めば
黄花 逐臣を笑う
酔いては看る 風の帽を落すを
舞いては愛す 月の人を留むるを
重陽の節句に龍山で飲んだと
9日に龍山で飲んだと
(菊の)黄色な花びらが、役所を追い出されたわしを見て笑うとる
酔っぱろうて見ると、風が帽子を吹き飛ばしとったり、、
月が綺麗じゃけん、いつまでも踊っとった
9日=きゅうじつ
菊花=こうか
逐臣=首になった役人=李白のこと。
当塗=役人を首になって、李白は当塗の知人の家に転がりこみました。龍山はその傍の山で李白は重陽にその山に登ったらしい。
ちなみに、重陽の節句は2,3日かけてお祝いされたようですね。
李白にも「九月十日即時」という詩がありますが、これは。。。なんなんでしょうね、迎え酒の詩かな?