「うれ往来・鎌倉街道」を通じた奉納剣を求めて、近隣の神社を3名で訪ねる。地元の関係者に奉納剣の理解を得て開帳を願うと「確認したい。」と言う。
この神社には、奉納剣の言伝えは聞かされていたので関係者の方々も、再度の確認をされる。
奉納剣は、小さく、銅板であるのか青白い部分が多い。底の所は針金で倒れない様に太い番線で丸めてあった。表面には模様が浮かび、細工されているがハッキリとした字体は不明。奉納剣は1本。
この付近は元鉱山があったので当然、有峰との深い繋がりは鉱山の安全を願う人々の心に「薬師如来」への信仰が当然あったと思える節がある。また、山の神を祀る立札には210年前の月日が書かれていた。
次に訪れた神社も、地元関係者の理解で開帳をお願いする。今回は2名で参加し、地元関係者も当初は半々半疑で「奉納剣は見たことが無い」だった。
しかし、立派な神社境内と古く有峰との繋がりの深い場所であり、地元にある城跡等は「薬師如来」信仰があっても不思議ではないので地元の関係者に聴いて戴く。
苔むした階段を登り進む。
広く立派な祭壇があり。奉納剣は無かった。その後は隣接する本殿にもなかった。
諦めていた時、本殿の横に大きい杉の大木に挟まれる様に小さい祠があった。
コンクリートで固めた道がありその先に祠がある。
扉が開けられると石仏と横に立掛けてある奉納剣があった。
一瞬「あった」と、声が出る。半ば諦めていたのに・・・。地元関係者の方も
余り見たことがなかった様だ。早速、奉納剣を計測させて戴き写真を撮る。
全長22.0cm 、幅4.7cm、
漸く、奉納剣に辿り着きホッとする。訪れた知人の顔にも笑顔が浮かぶ。
薬師岳山頂に奉納されているものとは違うが、細かい細工が一目を引く。
素晴らし細工である。
地元関係者の方にお礼の挨拶をして二人で帰る。ここ迄調べたら「うれ往来・鎌倉街道」である有峰を通じて、「薬師如来信仰」が里に広がった形跡に
強く心を揺さぶられる。
奉納剣は、他にも在る可能性があり時間を掛けて調べたい。