鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

メメメ

2017-07-02 00:07:53 | フリーゲーム(ホラー)
「メメメ」
逃げホラー・苛めダメ絶対・泣く子を追え!
製作者:TeaOcean様(紅玉

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中央(なかお?)はクラスメートの出水に目をつけられ、日々陰湿な嫌がらせを受けていた。
川内や八代など、一部の生徒は同情的な目で見てくれてはいるものの、出水のヒステリックな反応を恐れて大っぴらに庇うことはできず。
教師はさも中央が悪いかのように「自分でなんとかしろ」と言うばかり。
絶望した中央は、ある日、屋上から自殺を試みるが…結果的に、学校に悪霊を呼び寄せてしまう。
「学校」に怨みを持つ霊たちから校内の生徒を守ろうと、中央は校内放送で逃げるよう呼びかけるが、それすらも狂言、迷惑行為ととられて信じてもらえない。
果たして、中央は生徒たちを助け、自分も逃げ切ることができるのか…?


しょっぱなから強烈なイジメっ子・出水が登場します。
あまりの異常っぷりに、周囲の生徒もドン引きしている様子は、見ていて非常に「イタイ」気持ちになりました。
ていうか…イジメというより…ほとんどこれは…ボダの域だよね?
キの付く人には何言っても無駄だから、誰もどうすることもできないっていう状況…;
しかし、これで「お前が我慢しろ」では中央ちゃんが可哀想すぎる…;
八代と川内、お前らがんばれ、超がんばれ。


探索要素はありません。アイテム欄もXメニューもありません。
校舎の中をひたすら逃げ、避けて進んでいきます。
即死ポイントが多いので、できればセーブはこまめに。
ちなみにセーブファイルは一個しかなかったり!
セーブするたびに、どんどん上書きしていきますので、注意してくださいねー。

最初、放送なんかしないで一人で逃げちゃえ、と思ったんですが…
即死と凹みイベントに阻まれて道を塞がれまして!
おとなしく放送室に行くしかありませんでした。
なんだかんだと、シナリオは一本道の仕様のようです。

その後も何をどうやっても出水をぬっ殺せなくてね~…ストレス溜まりましたよ。

エンディングの脱出方法は一種…ですが、この方のゲームのいつものお約束どおり、サブイベントをこなしたかどうかで、セリフその他に変化があります。
ポイントは、あちこちの教室に現れる、泣いてるあの子のイベントをこなすかどうか。

泣いてる子は最初トイレに出現します。触れて消えたら、ひたすら各教室を探し回ってください。
火の手が上がってから一度全教室見て回って、もうどこにも出現しなくなったら、屋上近くのアレを引きずって図書室へいくこと。

…ここは間違えないように注意。
火の手があがる前にアレを引きずりまわして関係ない場所に入ってしまうと、消えて二度と出てきませんので。
あと、屋上近くにアレが現れてからも、まだ各教室に泣く子は出てきます。
全員みつけないと、図書室に行ってもイベントが起きないので必ず全教室最終チェックを忘れずに。
…アレを引きずって行ったときに、図書室前が水浸しになっていたらOKです。





相手の心を思いやって攻撃できないなんて言ってるのは、自分の手を汚したくないだけの卑怯者。
という話が、あるルートで出てくるんですが…

卑怯かどうかはともかく、まあ、イラっとくる気持ちはわからないでもないです。
だって、自分が傷ついても誰かを傷つけたくないって思うのは…自分を粗末にすることだから。
自分の傷を軽んじている。他人よりも、明らかに自分自身を下に見ている。

傷ついていい「自分」なんか、いるわけないでしょう?

たぶん、この言葉を言った人が、本当に言いたかったのは…
「他人の傷を思いやるより、自分をもっと大事にしろよ!」
だったのではないかと……思いたい……できれば。


……まあね。冒頭で中央ちゃんが先生に言われてる言葉も相当でしたからね。
『人を頼らずお前が自分で反撃してなんとかしろ』という丸投げだった可能性もありますが。


夏至

2017-07-01 00:10:03 | フリーゲーム(ホラー)
「夏至」
ホラー謎解きADV・逃げあり・せつなくも優しい
製作者様:Tea Ocean様(紅玉

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昨日に続きまして、TeaOcean様のゲームです。

1人暮らしのためにアパートの部屋を借りた斉藤夏子。
当初借りる予定だった部屋の隣は、幽霊が出るというウワサの空き部屋だった。
家賃が安くなる、という理由で、母親にその部屋に住むように決められたものの、案の定、その日の夜中から怪奇現象が多発。
負けじと夏子がハードロックで踊りまくって応戦するうちに、今度は隣の部屋のハゲがうるさいと怒鳴り込んできた!
途端に不思議な声とともに床が抜け、まったく知らない場所へと二人は落とされてしまう。
そこで出会った謎の少女「夏」は、ここは「死虚の迷宮」だと話し、一緒に遊んでくれたら出してあげる、というのだが…??


開始数分であまりの超展開に大爆笑しましたが、その後の話運びは非常にシリアスでした。
夏ちゃんの、何があっても母親を責めない姿勢が、見ていて辛い。
それにシンクロするように挟まれる、夏子の過去も胸が痛くなりました。

いやー…ポメがいてくれて本当に良かった。
全篇通して、彼の存在は救いでした。
斉藤ポメラニアン! アンタはまさしく太陽や! 
場が明るくなるし、いるだけで眩しい! 輝いてるねッ!!

っていうか、ハゲていることに妙な負い目を持つことなく堂々としてる人は、一本抜けただけで大騒ぎするイケメンよりずっとカッコイイと思うのねん。
ポメは人情もあるし、弱いものをきちんと庇う行動力もある、いい男でしたよー。


ゲームの流れとしては、一つの部屋ごとに一つの謎解きがあり、それを解いて進んでいく形になります。
で、各部屋では、謎解きを真面目に解くか、謎解きせずに強引に出てしまうかの2種の選択肢があったり。
ぶっちゃけ、全く謎を解かなくてもちゃんと帰しては貰えるんですが…
まあ、できるだけ、いいエンドを見たいと思ったら……ね? 

セーブは廊下のカエルで。
原則、謎解き中の部屋の中ではセーブできませんので、部屋に入る前と出た後、しっかりセーブするようにしましょう。

個人的に難しかったのは女神の絵画。
それぞれの女神の順番と、内容が金か銀かの判断をして、その通りに色を変える…のが正解だったのだけど。
絵画のグラフィックが、金にも銀にも見えなかったんだなぁ……
むしろ裏に灯りが入ってて、ライティングされたのかと思ったし。

あとややこしいのは、太陽と月が東だの西だのってアレですが。
基本的に「間違えると最初に戻される」ので、ひたすらに違う部屋に通じる道を行けば解けたりします。
道は左右だけ? いいえ、今入ってきた道も後ろにありますよね…?

逃げイベントは、どれも時間が短いので難易度は低いですー
あちこちに即死罠があるのもお約束ですが…まあ、一部屋ごとにセーブしてあれば、やりなおしはそう手間ではないかと。



日記や新聞記事…それぞれの部屋で明らかになる、夏ちゃんの境遇には言葉がありません。
最後まで見たプレイヤーは、誰しもが、なんとかしてあげたい思いに駆られるはず。

皆さま、ぜひとも一番良い「エンド1」を目指して頑張ってくださいな~