鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

禍代の神子-灰桜-

2017-07-10 12:18:29 | フリーゲーム(ホラー)
「禍代の神子-灰桜-」
ホラー探索ADV・おっとりお嬢と過保護守護霊
製作者:戸塚様(箱庭ゾーイトロープ

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主人公・ほたるは何故か悪霊を惹きつけてしまう性質の少女。
ほたるを守る守護霊・千歳は、寄ってくる霊と常に戦う日々を過ごしていた。
しかし本人には全く霊が見えていないため、原因もわからず、護られていることも知らず。
当然、危険を避けようとか、自分を守ろうとする自覚もなく…
そんな様子に周囲は「近くでいつも不運な事故が起きる不吉な娘」として距離を置き、学校でも、親しい友達もいないままだった。

ある日、学校で見つけた新聞記事で、亡くなった母の肖像画を描いた画家について知ったほたるは、その家を訪ねて隣町へと向かう。
既に主人がなくなり、廃墟となった篝火館で、ほたるはなんとか母の絵姿を探そうと探索を始めるが…



なぜか悪霊に寄って来られる性質の女の子と、その子を陰ながら守る守護霊のお話です。
主人公のほたるちゃんが、とても天然で性格がいいので、護り甲斐がありました!

探索の仕方が、ちょっと独特で面白かったです。
守護霊千歳は、床が抜けていようが鍵がかかっていようが、すりぬけて探索することが可能。
しかし、モノには手を触れられないので、アイテムを拾ったり、仕掛けを動かすことはできません。
なので、マウスカーソルで「ほたるちゃんの注意を引く」ことで、目的の場所に誘導したり、アイテムを探させたりするわけです。
序盤の、学校の資料室はほぼ、この操作のためのチュートリアルイベント。
ここでしっかり仕様を覚えておきましょう。

ちなみに、千歳が「行かせたくない」と言う場所には誘導できませんし「見せたくない」と思うものにはカーソルがあてられなかったりしますw
カ-ソルの動き一つに、千歳くんの過保護っぷりが仄見えてニヤニヤしてしまいますね!

途中、同行者が増えてからは、千歳とほたるがそれぞれと話ができるので、会話のパターンが多いのも楽しい。
同行者は2階で合流するのですが、わざわざ1階に戻って、全会話見てきちゃったよ^^


気になる難易度選択は2種類。
アクション有ヒント多めと、謎解のみヒント少な目。
私はもちろん謎解きのみヒント少な目でチャレンジしましたぞよ。
でも、そんなに難しいって気はしなかったなぁ…
謎解きの数はそんなに多いわけじゃないので、これがここのヒントだな、っていうのがわかりやすいのです。

人形の首の回し方だけ、適当にやってクリアしてしまったかも。
ヒント…? んー……ええろろえ、かな。
ちなみに、コレ適当に回し過ぎると怖いことになりますので、好きな方はぜひチャレンジ!

クリア後、チラっとアクション編もやってみましたが、マウスポインタを当てるだけで敵をやっつけられるので、それほど難しい感じはしなかった…かも。あくまで序盤の感想ですが。

エンドは4種…とはいえ、一つのセーブで全エンド見られます。
3階に上がったあたりのデータを一個残しておくといいんじゃないかなー…
進むと戻れなくなるような仕様はないので、最後に「アレが足りない!」となっても、ちゃんと1階や2階に戻って探索できます。親切設計!


むしろ謎解きよりもアクションよりもエンドコンプよりも、シナリオの解釈のほうが難しいかもしれませんね~
いろいろ資料が手に入るわりに、この屋敷で起きたことはボンヤリ匂わされるだけで終わるので、初回は作中で千歳が「もしかしてこれは…」って納得してても、こちらは「???」って思ってしまう。
ただ、一度エンディングを迎えて、何がどうなったか知ったうえで二周目をプレイすると、いろいろ腑に落ちる部分がありましたので!
私のように「???」ってなっちゃった方はぜひ二周目どうぞー!

実は冒頭で千歳が見ることができる新聞記事には、この館について書かれた部分があったり。
もしかしたら、このことがあったから「彼女」は屋敷に来る人間を排除しようとした…のかな?


可愛い天然な女の子と、それを陰ながら守る男の子。
そんな設定が好きな人におすすめでーす。

なんとなく、ほたるちゃんの体質や失われた記憶、そして、強力過保護守護霊の千歳の存在には、まだ何か隠れた秘密がありそうな気がします…続編来るかな?? 
(失礼しました。ちゃんとDLサイトの紹介文に「3部作の1幕目」と書いてありました…よく読め私!)