まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

寒立馬

2017年01月14日 | 日記

吹きすさぶ雪の中を
一頭の馬がゆっくりと歩を進めています。
足が短くずんぐりとした体形は南部馬の特徴でしょうか。
どこか孤高の趣を漂わせるたくましい馬です。
寒さに立つ馬と書いて「寒立馬」(かんだちめ)」と呼ぶそうです。

寒立馬は青森県下北半島の付け根
尻屋崎周辺に放牧されている馬のことを呼ぶそうです。
寒気と粗食に耐え持久力に富んでいるため
この地方では古くから農耕馬として重用されて来ました。
一時期、9頭までに激減したものの
その後の保護政策もあって現在は40頭までに回復。
国の天然記念物にも指定されています。
先日、テレビのニュース映像で見かけて感動してしまいました。
以前から寒立馬の存在は知っていましたが
実際に見たことは少なくサラブレッドとばかり思い込んでいました。
こんな無骨でたくましい馬なんですねえ。
そりゃそうです、雪深い寒冷地で生き抜くには
この体力が必要なんですねえ・・・

寒立馬は俳句の季語にもなっています。
もちろん冬の季語です。

  瞳閉ず 風の岬の 寒立馬

  下北の 風の岬や 寒立馬

どなたの作だったかは忘れてしまいましたが
尻屋岬は「風の岬」と呼ばれるほど風の強い土地なんですねえ。
目も開けていられないような吹雪の中で
瞳を閉じてじっと耐えている寒立馬の姿は愛おしく
生命の温もりのようなものを感じました。
そこで私も一句・・・

  北の果て わが身かさねる 寒立馬 (杉作)

ちょっとストイック過ぎるでしょうか。(笑)


 


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4 コメント

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うわ、寒そう (アブダビ)
2017-03-03 22:52:10
土臭い風貌がよろしいですね。馬格が大きいのを除けばモンゴル馬に似てる。
顔がゴツくて足が短いですね?
実は、例えば石油が枯渇して馬を移動に復帰させる時代が来たら、珍重されるのはサラブレッドなんかよりこっち!
アラブ馬を源とする西欧の馬は、そもそもが短距離用で、しかも穀物を食わせぬと力が出ないです。うん!
あれらはアブミが開発されて重装甲の騎兵が密集して抜刀突撃するようになってからの馬種。
アブミがないと鞍の上で踏ん張れないから、
チャンバラなんか不可能(作用反作用で転げ落ちる)です。それまでの騎兵は投げ槍か騎射でした。つまり機動力であった訳で。
長駆して移動するには、「草だけ」で走れるドンくさい体格の馬が主流でした。
草だけ食べて力を出せるから、チンギスハーンはロシアや東欧まで進撃できました。
本当に遠くまで遠征できるのは、このタイプの馬ですよ。石油が無くなれば、農業にトラクター使えなくなりますから、馬にエネルギーと等値交換の穀物やるのは非効率です。
すると主流はこのタイプになる訳です。
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競馬ファン (まろ)
2017-03-04 06:22:15
アブダビ様
今は足を洗いましたが、かつては無類の競馬ファンでした。
決してオーバーではなく、優に家一軒分は注ぎこんだことがあって
馬には格別の思い入れがあります。
この馬は「ばんえい競馬」と同じような種類なので、とくに惹かれます。
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競馬って難しいですよね? (アブダビ)
2017-03-07 02:53:09
手を出しかけた事がありまして、しかし、すっぱり解らん!
血統とか騎手とか馬舎とか…条件が沢山あって頭がこんがる。私、競馬場のノミ屋を摘発する警備に服した事があるのですが、警戒中にコーチ屋に感心して馬券を買ったら全てハズレて、
ゴロあわせで買った馬券が万馬券になりました。それで競馬を病めました。
以来、デイック・フランシスの小説でしか競馬を知りません。一軒家を買える…小心者ですので驚きました。
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自慢ではありませんが・・・ (まろ)
2017-03-07 09:17:04
アブダビ様
30年年近く競馬をやって来て万馬券を当てたのは数えるほどです。
それだけ「博才」がなかった訳で、やめて正解だったかも知れません。
ディック・フランシスは彼自身が障害の旗手だっただけに表現がリアルで
私も一時期、ずいぶん夢中になったものです。

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