ふと見上げてみれば・・・
公園の柿の実がほどよく色づき始めていました。
そう言えば八百屋さんの店先にも
梨やブドウにまじって柿が並び始めましたねえ。
秋はまさに果物の季節です。
この年になると何を見ても郷愁を覚えます。
秋の果物の中でもとくに柿にはノスタルジーを感じます。
亡くなった母の大好物だったせいかも知れません。
実家のわが家にも柿の木が一本あって
この季節には鮮やかな実をつけて目を楽しませてくれました。
生憎の渋柿でしたが一晩湯船に漬けておくと
キレイに渋が抜けて美味しくいただけたものです。
あの自然な甘みがいいんですよね。
昔から「屋敷内に実のなる木があるとその家は繁栄する」
などと言いますが、我が家の場合は果たして・・・
玄関に速水御舟の絵を飾りました。
いつの頃からかわが家の恒例行事となりました。
と言っても展覧会で買った一枚のポストカードなのですが
これでも結構な潤いを与えてくれます。
速水御舟は明治時代に一世を風靡した日本画の練達ですが
その写実と細密表現は息をのむほどです。
この侘び寂びた風情からすると晩秋の頃の柿でしょうか。
この絵を秋には毎年のように玄関先に飾って
家内の繁栄を祈願しているのに
どうもはかばかしい効果はないようです。(笑)
亡くなった母の葬儀の日・・・
棺の中に庭で採れた大好物の柿を
いっぱい入れてやったことを思い出します。
あれも秋でした。
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