まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

『恋は雨上がりのように』

2018年06月02日 | 日記

オジサンは64歳である。
オジサンと言うより
もうジイサンの部類に入る種族なのかも知れない。
そんなオジサンだって時々思うことがある。
ああ、恋をしたいなあ・・・と。

そんなオジサンの恋心を応援してくれる映画を観た。
友人がFBで絶賛していたので
ついついその惹句にひかれて映画館に入ってみた。
オジサンはほぼ一人状態だった。
美しい女子高生がさえない中年のファミレス店長に恋をするという
常識ではありえないような映画であった。
主演は大泉洋と小松奈々である。
大泉洋は役どころでも実年齢でも45歳らしい。
私よりはるかに年下だが充分にオジサンだ。
そんな中年男に果たしてピチピチの女子高生が恋をするものなのか!
興味はその一点であった。

結論から言うとなかなかリアリティのある映画であった。
大泉洋は抑制した演技で
さえない中年男を過不足なく演じていたし
小松奈々はピチピチと言うよりちょっと大人っぽい女子高生で
美人ではないが「眼力」のある魅力的な女性だった。
恋話のストーリーにはミソがあって
大学時代から同人誌で小説を書いてきた大泉洋は
友人が華々しくデビューする中で敗北感を味わいながらも
夢を諦めきれず未だに書き続けけている。
対する小松奈々は高校記録を持つほどの陸上短距離選手だったが
アキレス腱断裂という大ケガを負って以来
目的を見失いチームメートを避けて悶々とした日々を送っている。
言わば共通の「敗北感」を持つ中で
奈々ちゃんが大泉の「やさしさ」に惹かれていくという設定。

私は知らないのだが・・・
眉月じゅんのベストセラーコミックが原作で
若い世代に大人気の漫画だそうである。
監督は「世界から猫が消えたなら」や「帝一の圀」の永井聡。
他愛もない恋話に丁寧にリアリティを与え
なかなか見ごたえのある「恋愛映画」に仕上げていたが
では、この映画を観て「ようし、俺も頑張るぞ!」と
大いに勇気が湧いたかと言うと・・残念ながらそうはならなかった。
再び恋の炎が燃え上がるには年を取り過ぎていた。
うーん、悲しい限りである。
まあ、さわやかな雨上がりもいいけれど
われわれオジサンにはやっぱりドシャ降りの泥んこ馬場が
よく似合うのである。


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