なんの変哲もない神社である。
そんな不埒ことを言うと神様に叱られそうだが
前を通りかかっただけの神社である。
ところが由緒正しき神社であった。
名前を浅間神社と言う。
そう、あの富士山頂にある浅間神社を総本社とする
れっきとした区内の分詞であった。
神様バカにして申し訳ない。
国指定の重要有形民俗文化財になっている。
境内裏手に「富士塚」がある。
江戸時代に爆発的ブームとなった富士山信仰によって
全国各地に富士塚が設けられた。
都内にも千駄ヶ谷の鳩の森八幡宮をはじめとして
今も各所に富士塚が残っている。
要するに気軽に富士登山などできない時代に手っ取り早く
富士山に登ったのと同じ後利益を授けようと
どこかの知恵者が考えた神社である。
裏手に富士登山用の鳥居がある。
斎戒沐浴とまではいかないが手水場で手を清めて
いざ山頂を目指す!
かなりの難行苦行で酸素補給も覚悟したのだが
山頂まではわずか2分であった。
富士山頂にて諸国平安を祈願。
センター試験の受験会場の下見に訪れただけだったが
まさか富士山にまで登れるとは・・・
わがやのピアノ小僧も感激ひとしおのようだった。
彼には「捲土重来」の年である。
乾坤一擲の思いで引いたおみくじは、な、なんと大吉!
こいつは春から縁起がいいわい。
親バカの親父は「破魔矢」と「お守り」までフルセットで購入。
ついでに絵馬まで手を出してしまった。
ぜひ「大願成就」を果たしてもらいたい。
すでに果たすべき大願すらなくなってしまった親父は
正月早々、この年で富士山を制覇した達成感に
しみじみと酔い知れるのであった。
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