北九州市小倉にある「カレーの龍」宇佐町店にて、カレー、600円。
創業が昭和38年という老舗のカレー屋さんは、その店名もさることながら、佇まいやコンセプトもとにかく個性的。曰く「人生の苛令(きびしさ)に打ち克つ☆カレー」だそうだ。
メニューはシンプルにカレーとカツカレーのみ。注文すると、目の前で大鍋からカレーをよそってくれる。
カレーが登場。真っ黒なカレーはほのかにとろみを感じる程度で、その中にポツンと豚肉のブロックがひとかけら。
黒胡椒のものだろうか、仄かな苦味を伴った、独特の風味。ベースには甘味や旨味があり、またスパイスも前面に出ているのだが、それらの主張をコーティングするような、甘味と苦味の中間にあるような絶妙な風味。
どこかで似たような味を経験したような‥‥と思っていたら、思い出した。神保町の共栄堂のカレーに似た印象のカレーだ。あの味が、小倉で体験できるとは。
後からじわりとやってくる辛さに、ついスプーンが進んでしまう。盛り付けもシンプルで、ややあっさりめな印象もあるが、満足度の高い一皿だ。コストパフォーマンスが高いのも嬉しいところ。
「カレーの龍」宇佐町店(香春口三萩野、小倉)
福岡県北九州市小倉北区宇佐町1-10-18
093-531-7591
11:00~20:00
定休日:日曜日
★★★★