子どもの頃から読書量はかなり多いと思っているが、このお休みはとにかく読んだ。ジャンルはいろいろ、本屋さんで手にした本を買い込む。仕事関係や小説、エッセイなど合計２０冊以上。買い込んだなかには「はずれ」もあったが、大当たりもたくさんあったので、ご紹介。
『女神記』 （桐野夏生著）
新聞広告を見たその日に買った、いちばん読みたかった本。一気に読みたかったので３１日までお預けだった。書名は「じょしん」と読む。「めがみ」ではないところがこの本の面白さ。内容はもちろんだが、心理描写は「さすが」！ この著者はずっ～とはまっている。
『閉鎖病棟』 （帚木蓬生著）
これもずいぶん前に購入し、やはり一気に読みたかったのでそのままになっていた１冊。著者は現役精神科医、精神科病棟を患者の視点から書いた本。家族や世間から疎まれ遠ざけられながら生きる人たちの様子が描かれている。「人間が人間であることを主張する」、当たり前なことなのに・・。
『医者がぼけた母親を介護する時』 （米山公啓著）
単刀直入なタイトルにひかれて読み始めたが、読み進んでいくうちに、この＜母＞が大先輩であることが判明し、電車の中で思わず声を出してしまったほど。文中の「ミッションスクールで憶えた讃美歌が好きでよく聴いていた」「認知症がひどくなってからは音楽を聴かせると落ち着く」は、まさに音楽療法の世界。神経内科で高齢者や認知症も専門に扱うドクターの介護の現状、はじめて身内の立場を体験した内容は、先が見えているだけに、私たち以上にすさまじいかもしれない。
『明日への記憶』 （萩原浩著）
若年性アルツハイマーを発症した男性の物語。もちろん小説だが、発症を自覚したご本人はきっとこうやって闘いながら自分を受け入れていくしかないと、気持ちが沈んだ。
『ありがとうヘンリー』 （ヌアラ・ガードナー著）
自閉症の男の子と一緒に育っていく犬の話だが、１８年間の息子の軌跡を母親が綴った手記。コミュニケーションを拒んでいた息子が、子犬とは心通わせた。その無邪気な子犬に希望を託した母が、息子を世界へと導き出していく過程と成長の物語。アニマルセラピーに通じるものを感じた。
『自閉症を含む 軽度発達障害の 子を持つ親のために』 （柿谷正明監修）
意味深な書名、この本は重かった。私は音楽療法の分野で関わっているが、内容は分野を特定せず、子どもたちのすべてに関わるもの。幅広く研究された対処法に「目から鱗」、取り入れたいヒントがたくさん見つかった。
『音楽療法－特別支援教育の発達的視点を踏まえて』 （加藤博之著）
現場にいる音楽療法士の手引書。
『やんごとなき姫君たちの不倫』 （桐生操著）
『ベルサイユの薔薇』（池田理代子）が流行ったのは中高時代、女学生には憧れの華やかな宮廷漫画だった。あの頃は夢物語だったが、最近リバイバルで読み返してみて、女性たちの駆け引きのようなやりとりや主人公のマリー・アントワネットとフェルゼンの恋など、マイブームとなってしまった。この本はそんな宮廷を垣間見る内容で、地位を得るために努力を惜しまなかったと当時の女性たちのたくましさに驚いた。何故か舞台はフランスが多い、華やかな宮廷はやはりルイ王朝？ そこで姪とパリに行くことにした、めざすはベルサイユ。
『風流らくご問答』 （立川志の輔×玄侑宗久）
志の輔に惚れ込んでいる私、とにかく芸が深い。新年早々独演会を聴いたばかり。この本は真面目な志の輔とはずれた玄侑さんの掘り下げが面白い、愉快、そしてやっぱり深い。
『大人のスキンケア再入門』 （吉木伸子著）
美容皮膚科医が書いた本は、美容家とは大違い。どちらがいいとは言わないが、専門医から見た美容は思い込みを覆す指摘もあり、大いに参考になった。美容のお化粧品より基本のスキンケアに目覚めた本。
『赤毛のアンに学ぶ幸福になる方法』 （茂木健一郎）
友人から回ってきた本。中学生の頃から『赤毛のアン』ファンの私は、脳科学者に読み解かれたくなかったというのが本音。アンの幸福感も正体も秘密も、それはプリンスエドワード島の夢世界。
『病気にならない漢方生活』 （薬日本堂監修）
年齢とともに漢方に注目している。漢方薬ではなく、生活としてトータルに受けとめたいと認識した。
『富士日記』 （武田百合子著）
読みたいと思っていて、なかなか入手できなかった本。じっくり味わいながら読んでいる長編は、まだ通勤の友として手元に。この感性は素晴らしい。
その他、秋にフィンランドで入手したカンテレや民俗音楽の専門書を辞書片手に３冊読破。肥やしとして充実したお休みの読書三昧。はずれは作家の名前で買った本、斜め読みして終わり。これはブックオフ行きかな・・・
『女神記』 （桐野夏生著）
新聞広告を見たその日に買った、いちばん読みたかった本。一気に読みたかったので３１日までお預けだった。書名は「じょしん」と読む。「めがみ」ではないところがこの本の面白さ。内容はもちろんだが、心理描写は「さすが」！ この著者はずっ～とはまっている。
『閉鎖病棟』 （帚木蓬生著）
これもずいぶん前に購入し、やはり一気に読みたかったのでそのままになっていた１冊。著者は現役精神科医、精神科病棟を患者の視点から書いた本。家族や世間から疎まれ遠ざけられながら生きる人たちの様子が描かれている。「人間が人間であることを主張する」、当たり前なことなのに・・。
『医者がぼけた母親を介護する時』 （米山公啓著）
単刀直入なタイトルにひかれて読み始めたが、読み進んでいくうちに、この＜母＞が大先輩であることが判明し、電車の中で思わず声を出してしまったほど。文中の「ミッションスクールで憶えた讃美歌が好きでよく聴いていた」「認知症がひどくなってからは音楽を聴かせると落ち着く」は、まさに音楽療法の世界。神経内科で高齢者や認知症も専門に扱うドクターの介護の現状、はじめて身内の立場を体験した内容は、先が見えているだけに、私たち以上にすさまじいかもしれない。
『明日への記憶』 （萩原浩著）
若年性アルツハイマーを発症した男性の物語。もちろん小説だが、発症を自覚したご本人はきっとこうやって闘いながら自分を受け入れていくしかないと、気持ちが沈んだ。
『ありがとうヘンリー』 （ヌアラ・ガードナー著）
自閉症の男の子と一緒に育っていく犬の話だが、１８年間の息子の軌跡を母親が綴った手記。コミュニケーションを拒んでいた息子が、子犬とは心通わせた。その無邪気な子犬に希望を託した母が、息子を世界へと導き出していく過程と成長の物語。アニマルセラピーに通じるものを感じた。
『自閉症を含む 軽度発達障害の 子を持つ親のために』 （柿谷正明監修）
意味深な書名、この本は重かった。私は音楽療法の分野で関わっているが、内容は分野を特定せず、子どもたちのすべてに関わるもの。幅広く研究された対処法に「目から鱗」、取り入れたいヒントがたくさん見つかった。
『音楽療法－特別支援教育の発達的視点を踏まえて』 （加藤博之著）
現場にいる音楽療法士の手引書。
『やんごとなき姫君たちの不倫』 （桐生操著）
『ベルサイユの薔薇』（池田理代子）が流行ったのは中高時代、女学生には憧れの華やかな宮廷漫画だった。あの頃は夢物語だったが、最近リバイバルで読み返してみて、女性たちの駆け引きのようなやりとりや主人公のマリー・アントワネットとフェルゼンの恋など、マイブームとなってしまった。この本はそんな宮廷を垣間見る内容で、地位を得るために努力を惜しまなかったと当時の女性たちのたくましさに驚いた。何故か舞台はフランスが多い、華やかな宮廷はやはりルイ王朝？ そこで姪とパリに行くことにした、めざすはベルサイユ。
『風流らくご問答』 （立川志の輔×玄侑宗久）
志の輔に惚れ込んでいる私、とにかく芸が深い。新年早々独演会を聴いたばかり。この本は真面目な志の輔とはずれた玄侑さんの掘り下げが面白い、愉快、そしてやっぱり深い。
『大人のスキンケア再入門』 （吉木伸子著）
美容皮膚科医が書いた本は、美容家とは大違い。どちらがいいとは言わないが、専門医から見た美容は思い込みを覆す指摘もあり、大いに参考になった。美容のお化粧品より基本のスキンケアに目覚めた本。
『赤毛のアンに学ぶ幸福になる方法』 （茂木健一郎）
友人から回ってきた本。中学生の頃から『赤毛のアン』ファンの私は、脳科学者に読み解かれたくなかったというのが本音。アンの幸福感も正体も秘密も、それはプリンスエドワード島の夢世界。
『病気にならない漢方生活』 （薬日本堂監修）
年齢とともに漢方に注目している。漢方薬ではなく、生活としてトータルに受けとめたいと認識した。
『富士日記』 （武田百合子著）
読みたいと思っていて、なかなか入手できなかった本。じっくり味わいながら読んでいる長編は、まだ通勤の友として手元に。この感性は素晴らしい。
その他、秋にフィンランドで入手したカンテレや民俗音楽の専門書を辞書片手に３冊読破。肥やしとして充実したお休みの読書三昧。はずれは作家の名前で買った本、斜め読みして終わり。これはブックオフ行きかな・・・