Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

南の島で、トナカイの国のカンテレを弾く

2012-06-28 08:10:07 | カンテレ

カンテレをもって、急遽沖縄へ飛ぶことになった。

エヴァ・アルクラとフィンランドから来日する音楽家たちが、伊是名島(沖縄の離島)で「フィンランド音楽イベント」を開催することになっている。エヴァは今月中旬から来日中で、はじめての沖縄をとても楽しみにしていた。

http://music.ap.teacup.com/kantelejapan/70.html

ところがアクシデントが! 3歳の娘フリーダが歯を数本おる怪我を! 幸いフリーダは東京で治療し、経過は良好だが、暑い沖縄では炎症や感染症が心配され、またなにかあったときの対策ができない小さな島への旅は、ドクターストップがかかってしまった。

「ミホさん、行ける?」 との電話。沖縄通(?)の私にかわってほしいという。一日考えさせてと電話をきったが、その時には私の気持ちは沖縄へ行くことを決めていた。仕事の調整、飛行機の手配を確認して、1時間後に「行ける!」とお返事。

伊是名島は、那覇から港まで車で2時間半、そこから船で1時間の旅。船は1日2便しかないので、乗り遅れたらたいへん。7月2日那覇でフィンランドから飛んでくる音楽家たちと合流、翌日伊是名島へ。コンサートとカンテレワークショップは4日。皆はその後数日滞在するが、私は7日に七夕コンサートがあるので、5日朝の船に乗り、最終便で帰京する。

現地では、中学生たちと5弦カンテレでワークショップ。5弦カンテレ4本と演奏する大きなカンテレを抱えての旅。伊是名島は沖縄本島とは違い、素朴な人口1500人の常夏の島。イベント準備と、突然いなくなるための仕事整理に追われているが、わくわくしている私。


静かな夜明けを想う曲

2012-06-21 23:57:14 | カンテレ

カンテレ市ヶ谷クラブ のレッスン日。かれこれ10年以上になるクラスで、「急がず、じっくり」でカンテレ人生を送っているメンバーの方々。

2パートを基本調弦を違えての曲が課題。「薄明るい静けさ」の曲、Aパートは「♪ソラシドレ」のト長調、Bパートは「♪ミ♯ファソラシ」のホ短調。調弦が違うといっても並行調の関係だから、それほどの違和感はない。この曲のアンサンブルは、2パートの静と動が微妙に絡み合う繊細さ、また同時に展開するダイナミックな響きの面白さがある。

曲の細かなアナリーゼ(分析)やもっと中身を知りたいと、次月も継続することにした。曲のテーマの「薄明るい静けさ」は、日暮れを知らない白夜の夜明けを彷彿させる。夜通し遊ぶフィンランド人が眠りにつく時間は、ひとときの静かな時間。まさに旬の曲、夏のフィンランドに想いを馳せる。

フィンランドは夏至祭Juhannus、美しい季節。


エヴァと東京歩き

2012-06-17 23:12:19 | カンテレ

フィンランドのカンテレ奏者エヴァ・アルクラが東京滞在中。雨予報がみごとにはずれ、東京は暑い一日。フィンランドを出る前は20℃以下、数日間滞在していた札幌も「フィンランドみたい」な涼しさ、そしていきなり梅雨の晴れ間の東京。私たちも「暑~い」の連発だった。

浅草へ。エヴァを最初に案内したのも浅草、ここから始まった。今回はセイヤママも一緒。初来日のセイヤは、東京の人の多さと賑やかさに目をまるくしていた。フリーダちゃん、カンテレ生徒さんのクッカちゃんの総勢5名、フィンランド語、英語、日本語がまじりあった観光スタート。

浅草寺→お鮨→街歩きとお買い物。お扇子、団扇、おわん、絵葉書を買う・・・どのお店も立ち寄りたくなる。

隅田川沿いをぶらぶらお散歩。スカイツリーを間近に見る。公園では、昔スタイルのバンドが懐かしの歌を演奏していた。思わず口ずさむ曲の数々、毎日のように高齢者と歌っている歌ばかり! レトロな音楽は軽快なノリで、セイヤもエヴァも「フィンランドの昔の音楽と似ている」、3歳のフリーダは踊りだす。周りでは高齢者たちが身体をゆすり、手をたたいて歌っている。いいなぁ、この風景と雰囲気。

その後銀座へ。ここからフィンランド族エヌコちゃんも合流。伊東屋で日本の絵葉書やカードを買い、甘味喫茶で和菓子初体験のセイヤ。冷たい抹茶ドリンクとあんこに「美味しい~」と感激していた。私はかき氷、いちご味。今日にぴったりのおやつ。

ひと休みしたら、またお買い物、鳩居堂へ。和紙、団扇・・・ほしいものばかりと悩む。そしてデパ地下へ。和菓子やお惣菜売り場は面白いし、生活もよくわかる。和菓子の美しさと繊細さにうっとりみとれる私たち。どら焼き大好きなエヴァには人気のどら焼きを買う。

「かんぱ~い、キッピス(KIPPIS)」 今日は楽しかったね! と夕食は、四ツ谷で中華料理。パクパクもぐもぐ、お喋りもはずむ。フィンランドの中華料理とは全然違うと、お料理上手のセイヤは食材や味を研究しながら食べていた。フィンランドにはないお野菜もたくさんあるので、説明しながら食はすすむ。東京の食は世界一!

本当に楽しい一日だった!


カンテレで日本の曲を。

2012-05-26 22:19:02 | カンテレ

 

カンテレは弦の本数によって様々な大きさがある。5弦~48弦まであるが、私のクラスは5、10、11、15、16、19、26、28、36、39のカンテレ生徒さん方。それぞれに合わせて編曲アレンジするのが楽しい。

今日は日本の名曲「ふるさと」を中型用にアレンジ作業。数年来気に入っているピアノアレンジ譜からヒントを得て、3部構成にしてみる。コード(和音)に忠実なクラシックふうに、ちょっと音を加えてジャズふうに、そしてオーケストラふうに・・・。う~ん、いい感じ!

大学の音楽専攻は、和声学、実用和声学、作曲、楽曲分析、楽曲解釈、対位法などの授業があり、結構面白くてはまっていた。それが編曲アレンジに大いに役立っている。実は作曲科受験を目指していたことがある。でも数学が好きではなかったので、最終的に理系頭脳も求められる作曲は諦め、感性の声楽にいった次第。編曲アレンジは感性も必要だから、私のすべての音楽チャンネルを全開にしてする作業は、めちゃくちゃ面白い。

まずは来週のクラスで、19弦と26弦に提供する。よく知っている日本の曲は馴染みやすく、そして楽しんで演奏できる。カンテレは遠い北欧フィンランドの伝統民族楽器だが、日本の音楽ともマッチする不思議な世界。


新緑コンサートin横浜

2012-05-19 23:37:01 | カンテレ

緑あふれる季節、<新緑コンサート>を開催。会場は横浜の海に近いところで、さわやかな5月の土曜日の午後は人でいっぱい。大桟橋、山下公園、山手、中華街、元町・・・、私が音楽を学んだ大学もすぐそこ。

会場は小さな静かなカフェ、25席はお客様でいっぱい。松永り香さんの朗読は「夢二の五月」。詩に5弦カンテレを織り込むり香さんの朗読は、心にしみる。ふわ~っと、するっと、入ってくる。もうひとつは片山広子の作品をもとに、り香さんが脚色した「わたしのお稲荷さん」。いつものように私のせりふもひと言あり(今回は女行者)、日々声色を研究していた。ソプラノより落ち着いたアルトの方がよさそうと思ったが、やっぱり地声のソプラノになってしまった。

カンテレ演奏は19弦で、フィンランドの曲を中心に演奏。カフェの雰囲気にあわせて、シンプルで美しい曲を選んだ。

ご来場の皆さま、ありがとうございました。


盲導犬ハック

2012-05-14 07:58:30 | カンテレ

盲導犬ハックとご主人様が新聞に載った。昨日(2012年5月13日)の『朝日新聞』の「ルポかながわ」。身体障害者補助犬法10年を経ても、まだ理解が少ないという内容。記者がその外出に同行し、その現状をまとめた。

ハックのご主人様・早乙女松男さんはカンテレ生徒さん。毎月1回ハックと一緒にクラスにいらっしゃる。最初は奥様に手を添えられながら白い杖だったが、3年前にハックという素晴らしいおともを得た。

ハックは私たちのアイドル、クラスに入ると「早くリードとハーネスをはずして」とせがみ、それまでキリリと仕事していた顔がいたずらっこに変身する。そしてしばらく皆と(皆が?)楽しく遊んだ後は、カンテレを子守唄に安心して寝ている。

電車を乗り継いでの長旅。早乙女さんはハックと一緒にでかける機会も増え、また安心して外出できるという。カンテレ前のお出かけもあり、ご夫婦の待ち合わせはカンテレでということもたびたび。

記事を読むと、交通機関、飲食店、コンビニ、文化施設、病院などでも出入りを断られることがあると書かれている。「盲導犬を見た人が少ないから理解がすすまない。私たちが積極的に外へ出て行こう」と、ハックを連れての講演を行なっている。


夕焼け空に1曲

2012-05-04 08:17:33 | カンテレ

5月3日、やっとお休みを確保して沖縄へ。午後遅めの飛行機は満員。いつも左側(AB席)が多くて、景色は海ばかり。今回は山を楽しもうと右側窓席へ。あいにく関東地方は大雨、上空は厚い雲で富士山はみえなかった。

かなり飛んだところで、日の入り。

 

しばらく続くこの風景。美しい、感性が研ぎ澄まされるよう。みているうちに音符が頭の中をかけめぐる。持ち歩いている五線ノートに音楽をかく、陽が沈むまでに1曲、メロディーは15弦カンテレの曲。とても豊かな気持ちになる、夕焼けの空。


新しいカンテレ-15弦

2012-04-25 22:13:35 | カンテレ

新入会のE子さんのカンテレ。5弦~39弦コンサートカンテレまである中で、どの大きさにしようかしらと悩むことひと月。大型は移動が大変だからと、今度は26弦までに絞り、いろいろ弾いてみる。そして・・・

15弦に決まり! 

レッスンに間に合うようにと、フィンランドの工房に大急ぎで製作してもらった。オレンジやグリーンなど色つきはすぐ送れるとのことだったが、シンプルな木そのままがカンテレらしい。「大急ぎで作るから、3日待って」「水曜日に弾きたい」のやりとりがあり、前夜に到着。

箱をあけるとプ~ンと木の香り、フィンランドの森の匂いがする。私のもっている15弦に比べると、丸みがあって美しく、一回り小さくコンパクトな感じ、とてもやわらかい印象の仕上がり。音色もしっかりしていて、広がりをもったいい響きがある。

日本の唱歌や童謡も弾きたい希望のE子さん。15弦は2オクターブ分の音があるので、メロディーに簡単な伴奏もつけて、歌いながら楽しめる。早速、♪赤とんぼや♪故郷など、おなじみの曲を弾いていた。


Makikoさんの新しいカンテレ

2012-04-18 23:06:08 | カンテレ

夕方からカンテレクラス。5弦カンテレのMakikoさんは、「大きいのに挑戦!」と今日から19弦も始めた。

 

5弦では「ジャラン」が、大きくなったら「ジャラララララ・・・ラ~ン」。「う~ん、気持ちいい。これだけで満足ゥゥゥ」と楽しそう。

Makikoさんの19弦は先月製作された、できたてほやほや。私の持っている19弦(半音レバーつきの特注)より丸みがあって、小ぶりでかわいい。

 

フィンランドの森の木から作られたカンテレ、ここにもデザインの国のセンスを感じる。


カンテレとハーモニカ

2012-03-25 21:52:07 | カンテレ

Bunkamura<今日はカンテレデイ>、その2。

イベント3回目の16時からのプログラムは、フィンランドから飛び入り演奏。

カンテレ奏者Anna Wegelius。昨日来日したばかり、初来日は観光目的で京都に桜を見に行きたいとのこと。「よかったら覗きにきて~」とメールしておいたら、本当に来てくれた。パートナーのGeeroは世界的なハーモニカ奏者。プライベート旅行だから演奏はしないとのことだったが、リュックをごそごそ、そしてハーモニカを持ってステージへ!

のりにのって、2曲も演奏してくれた。Svang というハーモニカカルテットのメンバーで、5~6月に日本4か所でコンサートが予定されている。