鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

次年度県予算への地元要望ヒアリング

2023年08月26日 | 議会活動
令和5年8月26日(土)

 自民党静岡県連政務調査会による、令和6年度県予算に関わる県内市町支部からのヒアリングが行われ、地元選出議員として出席してきました。








(ヒアリングの様子)

 このヒアリングは、毎年この時期に開催されるもので、県内68市町支部からそれぞれの要望をお聞きし、同席した県の所管部署関係者から関連するこれまでの取組状況や今後の見通しなどについて説明を受け、質疑応答を交え双方の理解を深めるために行われています。
 ヒアリングの内容については、今年末までに政務調査会が取りまとめ、次年度要望として知事に提出するとともに、その後の要望内容の実現に向けた折衝の元になるもので、県民の声を聴き、それに基づく県政運営に重要な役割を果たしています。
 私も令和2年度に政務調査会長に任命され、1週間以上かけて全県下のヒアリング会場に出向き、県民の声をつぶさに聴かせていただいた経験があります。

 今回のヒアリング対象地域は、私の地元である富士市内に関連するもので、要望内容は激甚化する豪雨災害等における防災・減災対策や、道路、河川、港湾、交通安全、鳥獣害対策などがありました。
 富士市東部には江尾江川があり、この河川とその支流地域では、長年にわたり水害が発生しており、その頻度は上昇しています。これまでの私のブログでも触れてきた内容ですが、床上浸水などが度々発生する地域もあり、これまでの対策をより一層加速する必要があります。

 要望に対する感想ですが、事業の実施には長期の時間と予算が必要で、行政ができる限りの対策を講じていても、地元関係者にその進捗状況が伝わらず、行政に対する不満が募る様子が見られました。丁寧に説明し、ご理解いただくとともに住民の協力が必要な場合もあり、その機会が不足気味と感じました。
 県と市による連携した説明会を機会ある毎に開催し、対策に必要な用地交渉などがスムーズに進められるよう、行政と住民の信頼関係を醸成する意味でも、説明会などの開催が必要と感じています。

 また、予算確保も大きな課題で、繰り返しになっても要望活動を継続していくことで、行政側の意識付けを高めることにより、事業推進の後押しになります。さらに、国に対する財政支援などを強く求め、かつ、地方が使いやすい支援策として柔軟に対応できるよう改善していただくなどの要望も必要と感じました。
 この件については、同席された国会議員やその秘書達にも私の感想として伝えたもので、地元要望が県と市、国に関わる議員が一堂に会した場面で共有することにより、それぞれが責任を果たしていくことが、改めて重要と認識しています。
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想定を超えた水害対策への備え

2023年08月25日 | 議会活動
令和5年8月25日(金)

 これからしばらくの間、県内各地の自治体から県の次年度要望が届けられます。各地の要望に共通して目に付くのは、近年の大雨による水害対策への支援で、河川関係では県の担う役割が大きく、要望内容をしっかりお聞きし県議会としての支援等について検討していかねばなりません。




(焼津市長が水害対策を求めて要望活動に訪れた)

 私の地元である富士市では、市の東部地域にある江尾江川周辺の大雨等による水害が以前にも増して著しく発生するようになり、その対策には県だけでなく市や国と連携して、臨機応変に対策を講じているところです。
 私も水害が発生する度に現地に向かい、住民の意見などをお聞きするなど、その被害状況などを確認して県の所管部署と情報を共有し、連携しながら対策に活かしています。また、来月には国と県、市を交えた対策会議を開催し、頻繁に水害が発生する地域の早期解決に向けて話し合う予定もあり、最近国が水害対策に示している「流域治水」という広範囲で恒久的な対策に対応した防災事業を進めることになります。

 しかし、頻繁に水害が発生している地域には、行政も注目し踏み込んだ対策を講じていますが、最近の特徴はこれまでに大きな水害等が発生していない地域においても、水害が発生するようになりました。それは狭い地域に長時間連続して降雨がある、線状降水帯が発生することによる異常事態です。被災された住民からは、異口同音に「過去経験したことがない」であり、これは異常なほど増えています。
 対策について行政が何もしないわけではありませんが、水害が発生する地域の広がりに、行政対応がついていけない現状があります。まずは対策を講じる第一歩として、事態調査が必要であり、ハザードマップなどの見直しも必要になってくると考えます。

 少なくとも、住民の身が危険にさらされる事態は絶対に避けなければならず、異常事態に近づく前に住民自らの避難を促すソフト対策が重要になってきます。そのための、降雨量や河川水位などの予測、それに基づく避難情報などを的確に伝えられるかが喫緊の課題です。9月には予定されている「総合防災訓練」では、水害等に対応した自主防災訓練メニューなども取り入れて行く必要があります。
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子ども県議会開催

2023年08月24日 | 議会活動
令和5年8月24日(木)

 8月21日は静岡県の「県民の日」で、この日の記念行事として静岡県議会「子ども県議会」が本会議場にて開催されました。平成13年から始まったこの行事は、各市町等から選出された子ども議員(中学2年生45人)が、知事をはじめとする県幹部職員と意見交換を行うもので、「静岡の文化を伝えよう~東アジア文化都市2023~」をテーマに行われました。
 今年は、静岡県が東アジア文化都市に選定されことを踏まえ、これに関連したテーマを選定し、子ども議員に静岡県への思いや静岡県をよりよくする提案、夢などについて、1人1人登壇し、語っていただきました。


(議長室を訪れた子ども正副議長)






(子ども議会の様子)

 意見交換とはいえ、知事をはじめ県幹部職員は本会議同様、議場の所定の席に座り、正副議長役の中学生が議長席にて交互に議事進行を務めました。また、子ども議員も議席に座り、傍聴席には多くの保護者等が訪れ、私たちが県議会本会議を開くのと同じ形式で行われ、初めての議長役ではありましたが速やかな議事進行を行う姿に感銘しました。

 質問及び答弁では、6人が代表して登壇し、知事や関係する部局長、教育長が答弁しています。質問内容は、「スポーツを通じて誰もが幸せな世の中にしよう」(富士市選出)、「徳川家康が愛した地、静岡日本一プロジェクト」(富士宮市選出)、「静岡県を楽しんでもらうために」(聴覚特別支援学校)、「しずおか温泉県宣言」(静岡雙葉)、「育てて食べてアピールしよう静岡の食」(浜松市選出)、「リモートを通じて世界の中学生と交流しよう」(裾野市選出)で、各自の体験などを通じて感じたことを踏まえ、静岡の素晴らしさを外に向けて発信しようと様々な提案を述べていただきました。

 静岡県の様々な文化の素晴らしさを改めて掘り下げるとともに、それを外部に向かって発信し、他方で相手の文化を知って理解し、文化どうしを通じて絆を深める大切さを中学生の目線で語ってくれたことは大変参考になりました。

 最後には、「子ども議会宣言」の採決が行われ、静岡県の未来を支える子ども達の思いがこの中に盛り込まれました。今回の子ども議会を全て傍聴させていただいたことで、改めてこの子ども達の将来のためにも、現役である県議会議員の1人として、彼らの夢が果たされるよう、その下地をしっかりつくり、彼らにバトンタッチできるよう自覚しなければならないことを強く感じました。
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健康寿命の延伸と統合医療

2023年08月23日 | 議会活動
令和5年8月23日(水)

 久しぶりに健康寿命の延伸について考える機会がありました。沼津市で開催された「統合医療」についての講演で、予防医学や健康支援環境などについて学ぶ過程の中で、家族、コミュニティや環境のあるべき姿など、具体的には「地域包括ケアシステム」の構築の必要性につながる内容でした。






(講演会の様子)

 健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいい、国民一人ひとりが健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現し、社会保障制度を持続可能なものとするためには、平均寿命を上回る健康寿命の延伸を実現することが必要です。健康であるためには「予防」が重要で、健康寿命の延伸に関わる要素には、「食」、「運動」、「社会参加」があるとされます。

 現実には常に健康でいられれば良いのですが、病気やケガに遭うことは避けて通れません。病気やケガになったときには、医療機関にかかり治療して回復を待ちます。最近は、複雑な社会を迎え、精神的に病むことも少なくありません。そのような状態に陥ったときにも、まずは医療機関にかかり対処することが治療の第一と考えるのが普通です。

 しかし、西洋医学を中心とした医療だけで全てが対処できるとは限りません。食の改善や衣食住環境の見直しが必要となる場合もあるかもしれません。精神的な問題では人間関係に病むことも少なくなく、そのケアについては環境を変えることも必要となります。

 「リトリート」という言葉があり、その意味は「静養先」、「隠れ家」、「避難場所」などの意味があるそうで、語源は「リトリートメント」で、「再治療」や「回復」などの意味があります。わかりやすく整理すると、「日常から離れて静養する」、「静養して心身や思考をリセットするきっかけの場所」、「養生と充電の場所」などと表現できます。薬中心で治療するほかに、「リトリート」による治療や緩和があることが理解できます。
 これは、「社会的処方」の一つで、イギリスでは、既に慢性疾患を持つ人の健康が悪化することを予防し、費用がかさむ専門家の治療を減少させるサービスをコミュニティ内にある非医療的な支援を提供する協力者に委託する仕組みがあるそうです。
 カナダの医師会では、治療として患者に美術館訪問を「処方」するケースや、ドイツ、イタリアでは、森林環境で過ごすことを処方することもあるようです。

 日本でも、同じような治療環境を提供しているケースは聞いたことがあります。特に森林の活用はかなり前から聞いています。

 私の子どもの頃は、都会に住む環境の悪化等で、田舎に治療のために移ってくる子どもがいました。今でもそれは同じかもしれませんが、健康維持や治療のために都会ではなく田舎が注目されことは、注視していく必要があります。

 話しは変わりますが、私が特に重要視しているテーマに、地方の医師不足、医療環境の悪化があります。都会に多くの医師がいても、田舎には不足しています。医師の偏在ですが、国によれば、2024年には人口減少等により医師需要が均衡すると予想しています。都会にいる医師が新たな医療分野も意識しながら地方に分散してくることがあり得るという話も聞きました。ドイツやフランス、イタリアの田舎は医療従事者にとって人気があるそうです。日本では、地域包括ケアシステムを実現していく上で、訪問医療などの医療従事者が不足しています。

 統合医療が私たちの健康寿命の延伸にどう効果を上げていくのか、大きな関心を寄せるとともに、その実現に向け私たち政治家がどのような行動を目指していくのか、今後も注視していきたいと思います。
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子ども達の仕事体験 キッズジョブ2023

2023年08月22日 | 議会活動
令和5年8月22日(火)

 19日と20日の二日間、富士市の「ふじさんめっせ」を会場に、「キッズジョブ2023」が開催され、会場に出かけてみました。
 会場では、富士市技能フェスティバルも同時開催され、富士市内の多種多様な「しごと」を体験することができました。

 キッズジョブ2023は毎年開催されているイベントで、目的は子どものための仕事体験イベントを通じて、さまざまな仕事を体験し学んで未来の自分を見つけに行こうと呼びかけ、それぞれの分野のプロから仕事を教わることができます。対象は幼児と小・中学生とその保護者で、夏休みも終盤に入り、身近で気軽に親子で楽しめるイベントのように感じました。

 会場は、4つのエリアに分かれ、「働く車体験エリア」、「お仕事体験エリア」、「ものづくり体験エリア」、「商店街体験エリア」がありました。
 一番人気は、例年と同じ建設機械や自衛隊、消防、警察などの「働く車体験エリア」で、会場内に展示された実車に乗ることができ、長い行列ができていました。普段建設業に関わる皆さんが、笑顔で子ども達に接している姿は微笑ましく、知り合いの方がいたのでお話を聞いてみると、建設現場の厳しい状況から解放され、ホッとする時間を過ごしているとともに、この子ども達が大きくなって、建設業界を担ってくれることへの期待も述べていました。

 「お仕事体験エリア」では、介護から水道工事体験、ロボットのプログラミング、看護専門学校による赤ちゃんお世話体験など、社会の身近なところで行われている仕事を実際に体験し学ぶコーナーであり、「ものづくり体験エリア」は紙のまちに関連したはがきづくりや富士ヒノキを使った木工教室。「商店街体験エリア」ではクレープ焼体験、お茶の手もみ体験など、地域の特色ある仕事を通じて、体験し学ぶ機会となりました。

 今の社会で大きな課題の一つが、全ての分野で人材不足が指摘されています。仕事は生活を支える基本ですが、社会人になり市外に出てしまう人が少なくありません。地元に多くの魅力ある仕事があることを、子どもの時から体験し知ることは大変重要です。その意味では、このような催しがその後押しになっていくことに大きな期待を寄せています。
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