GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

日本の軍艦サイゴン港に入港

2008-03-05 03:48:33 | 新聞・書籍
Tàu quân sự Nhật tới cảng Sài Gòn

と、トゥイチェ紙にありましたが、日経新聞のネット版にも記事がありました。

・・・4日午前9時30分(日本時間)ごろ、ベトナムのホーチミン港に並んで停泊中だった海上自衛隊の護衛艦「はまゆき」と「まつゆき」に、ベトナム船籍の貨物船が接触した。・・・
「はまゆき」と「まつゆき」は同じく護衛艦の「やまゆき」の計3隻で、海自幹部ら約560人を乗せて外洋航海訓練に出ており、3日昼にホーチミン港に入港。この際、「はまゆき」の入港作業中に、停泊中だったカンボジア船籍の貨物船に接触する事故が起きていた。

・・・福田康夫首相は3日、海上自衛隊の護衛艦がベトナムのホーチミン港で貨物船と接触した事故について「どちらに責任があるかということもあるが、いずれにしても緊張感を持って職務を遂行してもらいたい」と語った・・・

船舶の接触事故についてはまるで知りませんが、サイゴンの道路でのバイクの衝突事故ほどの頻度があるとは思えず、読んだ瞬間「ハァ~??」という感じがしました。

ここでの日常感覚からすれば、路上の事故では「どちらに責任があるか」などはまったく意味のない話。相手がどうであろうが事故れば負け。まして停泊中のカンボジア船籍の船とすら接触事故を起こしたわけですから「責任感」云々を語るのも無責任に聞こえます。

日本への輸出工場で求めらる食品等の衛生や品質基準、あるいは労働密度や賃金水準を思う時、不良や事故をなくすなどということは到底無理ではないかと思ってしまうことがあります。一つには現実の社会の文化的蓄積とあるべき管理されたシステムとのギャップが大き過ぎるからで、その狭間で神経をすり減らしている日本人駐在員も少なくないようです。彼らにとって事故とは「責任感を持って・・・」などという空疎な言葉とは無縁のものではないかと思います。

かつて少しだけ品質管理の仕事に触れたことがありましたが、そのせいか今でも「混入」という言葉を聞いただけで苦い思いが過ぎります。納入先を納得させる内容の事故対策報告書などを書かねばなりません。適当な作文を書き上げるだけで仕事を済ませてしまうほどの図太い神経になれる前に逃げ出してしまいましたが。たぶん当時の自分の結論はこの工場では不良はなくせない、ということだったのだと思います。