GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

テトの花火

2008-02-08 03:27:23 | 
テトの前日、大晦日はご近所も床屋を除いては開いてる店は1割ほどでしかなく、家で財務の本などを開いたものの集中力は著しく欠如し昼寝三昧となってしまいました。テト元旦に田舎に帰るという女の子と「じゃ帰る前にコーヒーを飲みに行こう」との約束があったわけですが、何と指定時間は朝の7時。朝起きたのは8時過ぎで早朝デートはお流れ。

その代わりにサイゴン川の除夜の花火を見に行くことになりました。何年か前のクリスマスイブの深夜の大渋滞を思い出し、「ちょっと勘弁」とは思ったもののちょうどGO VAPのP.7周辺は生憎の停電で真っ暗。クリスマスイブとは異なり、大多数は帰省している筈だから差ほどの混雑でもないだろう、との期待も頭を掠めました。

道路は深夜とは思えないバイクの量でしたが、それでも通勤時の混雑よりは少な目でハイバチュン通りからサイゴン大教会までは順調に流れてました。イルミネーションに飾られた街路は確かにGO BAPで見掛けるカフェの安っぽく怪しげな豆電球とは大違いの雰囲気です。ドンコイ通りに入ると次第に込み始め、ノロノロとコンチネンタル・ホテルの前を通ったので「きょうはここに泊まって行こうか?」と後部座席に声を掛けてみたわけですが、リアリティの無さは言わずもがな。

泊まらずともせめてホテルのカフェでケーキでも食べながらコーヒーを飲んでみたいもの、などと思ってしまうほどドンコイ通りとは無縁になってしまいました。グエンフエ通りは渋滞だろうし、早々に引き上げようと左折してハイバチュン通りに向かうとその手前で交通は完全に止まったまま。動く気配がまったくないので再びドンコイ通りに戻るとこれまた同様で皆エンジンを切っています。立ち上がって見ると道路いっぱいにヘルメットが埋め尽くしていて、それなりに壮観ではありました。

いつ動くとも知れぬとも待つしかありません。と諦めかけた時に爆発音が聞こえ、ビルの上に花火が見えました。あちこちで歓声が上がり、渋滞というよりは花火見物でその場に止まっているバイクも少なくなかったことにやっと気付きました。久しぶりに見る花火です。日本の花火もこんな色だったろうか、と記憶を辿っても定かではありません。連続して打ち上げられる花火はそれなりに楽しめましたが、記憶にあるものとは何かが違うような気がしました。

帰り道は思いの他順調にバイクは走りました。いつの間にか後部座席のお嬢さんが眠ってしまい、左右に揺れるので堪りません。何度となく「眠ったら危ない」と声を掛けても同じで、仕方なく左手で彼女の腕を支えるのですが、それでも時折グラっとします。この緊張感のなさは一体何なのでしょう。