イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

イギリスで幅を利かせ始めた英製和語!誤解の起源が簡単に判別しそうなおかしな命名、日本風カレーの英語名

2018年08月15日 09時00分00秒 | シブい!日本語表記、日本関係なら何でもクール!
以前にも ストックポート日報 に「小麦粉を溶いたトロンとした日本のカレーソースはイギリスではカトゥと呼ばれる」、ということを書きました。



カトゥ、もうすっかり英語化しています。katsu とつづることから分かりますよね、日本語の「カツ」からきているらしいのです。

上の写真はマンチェスターのスーシー&ヌードル・バーで息子が注文した「chicken katsu curry rice」
…これはちゃんと日本語のチキン「カツ」が添えられています。

おそらく日本風のカレーはなぜかイギリスではほとんどといっていいほど必ずチキンかポークの「カツ」が添えられて出されたことから発生した誤解だ、というのが私の見解なのですが、どうでしょうか。

イギリス最大手のベーカリー・チェーン店、 グレッグス Greggs が最近売り出して、大ヒットらしい、カツ・チキン・べーク katsu chicken bake。




肉やチーズ、野菜のはいったセーボリー(甘くない)・パイがコーヒー、紅茶といっしょに出されて食べられる飲食スペースが設けられています。

ほとんど、怖いもの見たさ、といった気分で買って食べてみました。



それが悪くなかったのです!

上の写真のスーシー&ヌードル・バーで重厚な黒い陶器の深皿でもったいぶって出される安っぽい、甘ったるいズルズルした舌触りの自称日本風カレーには騙された!感じが確実にしますが、このカツ・チキン・べークはスナックとして、結構いけるのです。

言うまでもなく甘ったるくて安っぽい味です。
懐かしい日本の「カレーうどん」のような味といってもいいかもしれません。

カトゥというのは上記のように「日本風のカレーソース」という意味なのですが、表面がパン粉タッチのねっとりしたパン皮に鶏肉いりカレーソースが入っているところが、もともとの日本語「カツ」の意味である、パン粉をつけて揚げたフィレ肉を意識している…と考えられなくもない、ですね。

庶民派スーパー、アスダのエキゾチックな料理ソースの並ぶ棚に、中華風ソース多数といっしょに並んで売られていた瓶入りカツゥ。


ラベルに taste of Japan と明記されています。日本の味として定着してきたんですね。

ちなみに、蓋の上の密閉パックに入っているのは「カレー粉」です。
調理の最後に加えると、香りが引き立つ、という小細工のようですね。本格派調理気分を味わわせてもらえるみたいです。
…どうせインスタントの出来合いソースなのにめんどくさいじゃありませんか!?


私が作ったカレーです。


油で炒めた小麦粉に、野菜を長時間茹でた煮汁を加えてとろみをつけ、エスビーのカレー粉を加えて茶色くなるまで低温で加熱した自家製ルーを使いました。

うちの夫がベジタリアンなので!中国人経営の食料品店で手に入る「ハウスのカレールウ」(日本円で800円ぐらいでしょうか、高いです。割って溶かすタイプの即席カレー)は使えません。コクを出すために牛脂が入っているためです。

やはり、「イギリス人にとっての日本式」で食べたい息子の希望で、必ず「カツ」(カトゥではありません)を添えます。

今回、トンカツはめんどうですが家で揚げました。
ドイツ系のスーパーに行けば、ポーク・シュニッツエルというドイツ料理のトンカツの出来合いが手に入ります!

スーシー&ヌードルバーについて書いた以前の記事のリンクです☟。あけて読んでみてください。

マンチェスターで寿司!品質は期待しないで楽しみたいのはファンキーな日本文化の海外解釈、誤解満載


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。
コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする