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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「シチリア!シチリア!」ペッピーノの成長物語

2010-12-22 00:09:48 | ミニシアター系映画
「シチリア!シチリア!」★★★★
フランチェスコ・シャンナ、マルガレット・マデ、アンヘラ・モリーナ、リナ・サストリ出演
ジュゼッペ・トルナトーレ 監督、151分、2010年12月18日公開、
2009,イタリア、フランス,角川映画
(原作:原題:BAARIA)





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「シチリアの貧しい家庭に生まれた主人公の
一代記と同時に街の発展の記録でもある、
子供時代は教会を中心とした
大きな道路と周辺に僅かにあった家も
彼が家族を持つ頃には
見渡す限り建物がビッシリ建ち
賑わいを見せるが
そこここに懐かしい顔も見える」



永遠に続きそうに思えた子供時代、
飽きもせずに見るもの
触れるものに好奇心を抱き
親は絶対的存在で
周囲の大人を見て育った。

それはどの世代でも
どの場所でも変わらない。



久しぶりに田舎へ帰ると
自分がよく歩いた道がこんなに狭かったっけと
感じる、
懐かしい顔がその年分皺がお互い増えている。
でも郷愁はそれを懐かしさで満たして
歳月の経過を悲しんだりはしない。

この映画では小さな街が発展し
それとともに主人公も
大きな世界へと目を向け
そしてまた戻って、
今度は自分の子供を
世界へ送り出すことになる。

ラストの少年の一瞬の夢ようなシーンを
監督は撮りたかったのだろう、
タバコを買いにお使いに走る子供と
学校から家へと急ぐ少年が
同じ道で交差するシーンは
なんだかぐっときた。



それは何を言いたかったのか
色々言えそうだけれど
どれもが正しい
他人から見たらくだらないと
思えるものを集めたり、
ひどく何かを欲しがったり、
全ては時が過ぎると夢のようでもある。

この映画は予告編のコピーが秀逸だった、
「人生は、どこを切っても美しい」
そんなこと思わないけど
一言で要約するならそれも正しいし
そうありたいと願う。

「ニューシネマ・パラダイス」のような
ラストの感動の波を期待したけど
泣けはしなかったな、
でもしみじみ良い映画。

★100点満点で75点


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それが普通なのか分からないが、ケンカ腰の言葉に
感動が遠のくシーンがいくつかあった。
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「ゲゲゲの女房」映画的な何かを期待したが見当たらない。

2010-12-20 00:09:53 | 邦画
「ゲゲゲの女房」★★★
吹石一恵、宮藤官九郎 出演
鈴木卓爾 監督、119分 、2010年11月20日順次公開、2010,日本,ファントムフィルム
(原作:原題:ゲゲゲの女房)




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「今年の流行語大賞にもなったゲゲゲの映画版、
朝ドラを録画して見ていたので
この映画に描かれていた部分で
何の映画的な見せ方というか
違いが感じられず、そのことに驚いた
作る意味がないじゃないか、
でもまあ見ればしみじみ庶民の暮らしを描いた
地味ながら良い時間を過ごした」



ほぼ騙されたように結婚し
極貧の生活をする新妻が
どこに彼の愛情を見出し
一緒にやっていこうと考えたか
そのあたりはうまく伝わらなかった。

TVでは色んなエピソードが
二人の人となりを
ゆっくりと描いていたが
映画ではそんな悠長なことは言ってられない
でもどこかに映画的な驚きが欲しかった、
これではドラマの方が優勢だ。



水木しげるはその著書にもあるが
南方では軍人として
酷い扱いを受けたようだ、
そしてそれを文章やマンガにして書いているが
自分は今年になって初めて目にした
やはりその厳しい時間を過ごした人たちが
もっと大きな声を上げてくれなくては
後世の人間には伝わらないと痛感した。

きっと自分の親やその前の世代の人たちは
今の日本や日本人に
甘いと不満をもっていることだろう、
でもその世代の人達が願ったのが
まさにこの今の暮らしなのだ、
でもどこかで間違ったことは確かなようだ。

いつか世間が認めてくれると
着実に自分の可能性を形にした
ある意味、成功者と彼を支えた妻の物語、

少し先が見えなければ
割と簡単に投げ出しがちな昨今、
あと少しのその少し先を夢見てしまう。


映画とは別に「ゲゲゲ」の故郷に
そのうち行ってみたいものだ。

★100点満点で60点


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やはり大河的な朝ドラを見てたので
物足りなかったのは仕方ないか。

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「ダブル・ミッション」ジャッキー映画としては落第点、残念

2010-12-19 02:42:04 | 韓国映画・アジア映画
「ダブル・ミッション」★★★DVD鑑賞
ジャッキー・チェン、アンバー・ヴァレッタ、マデリン・キャロル、ウィル・シャドレイ出演
ブライアン・レヴァント監督、134分 、2010年6月19日公開、2010,アメリカ,ショウゲート
(原作:原題:THE SPY NEXT DOOR )





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世界屈指のアクション俳優
ジャッキー・チェンの記念すべき
ハリウッド進出30周年記念作品。

「隣に住む好きな女性との結婚を機に
CIAエージェント引退を考えるのは
我らヒーローのジャッキー・チェン演じるボブ、
ただし彼女の3人の子供たちは
二人の結婚に反対らしい・・・、
これに機密情報を狙う組織の陰謀が絡み合い
でも笑わせるジャッキー映画」



宣伝的にはジャッキーのハリウッド進出30周年の
記念的作品としているが
それが本当ならなんともショボイ出来、
きっとジャッキー的にはとりあえずの作品のはず、
どこにも力の入っていない
ダメダメな作品だった。
DVDで正解。



激しいアクションの中にも
どこか気を抜くような笑えるカンフーを交え
笑いの要素を沢山持ったスターの
ジャッキーの映画が大好きで
殆どは劇場で見てるが
最近はシネコンの一部限定公開だったりで
なかなかチェックできないことも。

最近でもジャッキー健在を示す
出来の良い作品があった、
「ベスト・キッド(2010 」子供向けと侮るなかれ、傑作に仕上がってる2010年08月20日(金)
「新宿インシデント」ジャッキーが歌舞伎町裏街を駆け回る2009年05月13日
これら2作品と比べると
とりあえずそろそろ新作でもと
やっつけ仕事の様な出来の映画となっている、
すごく残念だ、手を抜いたような仕事。

好かれていない隣の子供たちには
誠意を持って接するあたりは
ジャッキーらしさが出てたが
アクションが全くダメ、
何の見所も無く
いつものような手近なものを
武器に帰る驚くような笑っちゃうような
斬新なアイデアも無く
そこいらのB級アクションと同適度。



なにせ悪役が弱すぎるのが致命的、
笑えるエピソードを詰め込んだつもりでも
ジャッキーの笑いは真剣勝負の後の
ほっとした時に生きるわけで
生ぬるい映画となっていた。

次に期待しましょう、
ラストのNGもほとんど生彩なし。



★100点満点で55点


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アジアの役者で最も成功したジャッキーも
あとひとつで良いから代表作を作ってもらいたい。
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「ノルウェイの森」悲しみを受け止めその痛みを忘れない

2010-12-16 00:20:03 | インポート
「ノルウェイの森」★★★★
松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子出演
トラン・アン・ユン監督、134分 、2010年12月11日公開、2010,日本,東宝
(原作:原題:Norwegian Wood )




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1987年に発表され、国内での
累計発行部数870万部を誇る
村上春樹の同名小説の映画化。
『夏至』のトラン・アン・ユン監督がどう映像化するか
お手並み拝見!

「こんなに出来上がりが心配な作品は無かった、
随分前に読んだきりで
細部は忘れてしまっていたが、
自分の記憶の中では完璧な作品として
揺るがないものだっただけに
その登場人物達が動き、言葉を発するのを
なんとも不思議な気持ちで見つめた。」



小説に描かれていたのは
喪失の物語だ、
人は生きていく上で
出会って出会って出会うだけならいいものを
ほぼ同じ数だけ別れて、失って
手放してしまうのだ。

周囲を見渡せば
僅かに残った繋がりを絆と呼ぶのか、
これが本当に自分の望んだものかさえ分からない。



主人公のワタナベ(松山ケンイチ)は、
自らは何も選ばない、
人と人の間を流れるように漂い
なるべくしてなった結果を受け止めるだけ。

主体性が無いと感じるが
実は誰もがこんなものかもしれない、
それが楽という訳じゃなく
ただ無関係という関係性を
僅かに繋いでいるような。

映画を見終えて振り返ると
結局何も呈示していないことに気付く、
長編小説が言葉を尽くして描いた「何か」を
それでも映像として
その形の無いものを視覚的な雰囲気で
なんとか伝えてくれている。


ただし、主人公達の間で頻繁に
SEXについての会話が交わされるが
原作にも確かにそういった描写はあるが
映画では強調され過ぎている気がした、
本当にそうだろうか、
違和感は最後まで拭えなかったな。





息を詰めてすごく体に力を入れて
見たようで、
見終えてすごく疲れていた、
物凄い解放感だ、
映画館から逃げるように、
なんだか大変なものを見てしまったと
未消化のまま映画の断片を思い返していた。

最近大切な友人を亡くした、
心から淋しいと思う、
でも映画の主人公の様には泣けない、
現実にはあんな悲しみの方法は成立しないだろう、
シェラフを持ってあてもなく旅し、
海辺で波の音に負けないくらい大声で
心の底から悲しみを振り絞るように叫ぶ姿。

そんなこと現実にはしないよと思いつつも
心の中ではまさに見たままを
繰り返している、
どうしようもない悲しみを
やり過ごす方法なんてない、
ただ身構えて受け止めるだけ、
別にその痛みから逃げるつもりもない。



この映画には明確な何かを求めてもはじまらない、
この全体の雰囲気は
小説世界そのもの、
気になる点もあったが
見終えて見ればそんな些細なことは
どうでもよくて、
永遠に繰り返すものは何も無く、
悲しみは突然にやってくる、
そしてそれに慣れる術は無く
その事実の前で人間はただうろたえるだけ。



少し経ったら
もう一度見たい、
小説も久し振りに読もうかな。

★100点満点で80点


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結局何も無い映画が出来上がっていた、
でもそれで正解と感じた。

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「SPACE BATTLESHIP ヤマト 」ヤマト発進!

2010-12-11 18:26:33 | 邦画
「SPACE BATTLESHIP ヤマト 」★★★☆
木村拓哉、黒木メイサ、柳葉敏郎、緒形直人、池内博之、マイコ、
堤真一、高島礼子、橋爪功、西田敏行、山崎努 出演
山崎貴 監督、129分、2010年12月1日公開、2010,日本,東宝
(原作:原題:宇宙戦艦ヤマト)





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初登場首位発進、公開5日間で5億を超え
最終的には50億ラインと大ヒットの幕開け
それにふさわしい映画らしい大作に仕上げってます



「正体不明の敵ガミラスの攻撃により
放射能で汚染された地球を救うため、
放射能除去装置があるという
遥か彼方のイスカンダル星へと向かう
宇宙戦艦ヤマトの戦いの旅路を描く」



実は「宇宙戦艦ヤマト」に
思い入れは全く無い、
だからこの映画は新鮮に見た、
まずは冒頭のヤマトが地底から姿を現し
敵の攻撃を波動砲で迎撃するシーンは
かなりの迫力で興奮した。



宇宙での戦いもちゃっちく感じることなく
「結構やるじゃん」と感じた、
大きな予算のかかることだから
キムタクを引っ張り出すくらいしないと
元は取れないかもしれないが
これだけの技術があるなら
ハリウッド波の超大作にも是非もっと
挑戦してもらいたいと映画を見ながら思ったりした。

しかし正体不明の敵ガミラスは
最後まで何だったか
良く分からなかったし
イスカンダルの光の結晶みたいなものが
本当に放射能を消し去ってくれるのかも
これで未来に希望を持ていいのか
ラストまで見ても半信半疑な気分だった。

VFX等の戦闘シーンや
宇宙を飛び回る戦艦ヤマトや敵の小型爆撃機が
縦横に画面を行き交い
相当ガンバッテくれていたが
それにしてはヤマト艦内の
なんともアナログな感じは
最新戦艦なのか、なんだか戸惑うことも。

そしてなんといっても
人間の描き方にはまだまだ不満、

唐突なキスシーンや酒瓶とネコを抱える女医、
もう秒単位で危機が迫ってるのに
くどくどと心情を恥ずかしいくらいに語ってる
そんな場合かよと何度も心の中で画面に言うが
お構いなしだ。


このあたりはハリウッドに学んで欲しい、
もちろん全部が良いとは思わないが
割り切るところは割り切って
エンタメに徹して欲しい、

でなければドラマ性に重点を置くのか
はっきりさせないといけないだろう。

でも総合的に見て
これはかなり良い出来、

期待すればもっとと望むかもしれないが
思ったより全てが良く出来ていた、
ただワクワク感はそれ程持続しなかったかな。


★100点満点で70点


soramove
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最近、大作が無いなと思っていたが
お客がたくさん入ることでまたこんなでかい予算の映画を作る環境が整うと嬉しい。


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