スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

薬師寺副執事長 大谷徹奘

2018-02-27 08:04:29 | レポ

「幸せの条件」という演題で法相宗大本山薬師寺副執事長、

大谷徹奘氏の法話を久し振りに聞いてきた。氏は全国各地で

「心を耕そう」をスローガンに、年間400回を超える法話で

大人気の僧侶で、勇気と希望を与える心の仕組みについて

ユーモアたっぷりにやさしく丁寧に語ってくれた。

氏は1963年に東京都江東区にある浄土宗の重願寺住職、

大谷旭雄の二男として生まれた。芝学園高等学校在学中の

17歳の時、故高田好胤薬師寺和上に師事、薬師寺の僧侶になる。

龍谷大学文学部仏教学科を卒業、同大学院修士課程を修了。

2003年薬師寺執事。2017年6月より現職に就いている。

大谷徹弉氏との出会いはかなり古く遡り、当社の安全大会、

ロータリークラブの市民講演会にも来ていただいた。

薬師寺へお伺いした時も、執務室まで案内をいただき、

様々な話をさせていただいた。正に大谷徹弉氏とは

氏曰く「よっぽどの縁」をいただいていると勝手に思っている。

心のしくみ

氏は心、生き方についての法話をしている。

心は何からできているのか?が仏教の基本的考え方だという。

心は一番扱いずらいもの。心の在り方が分かっていないから。

まず仏教用語でいう「験(しるし)」というのが大事。

験を付けていくのが人生。人によってすべて験が違う。

自分=我は無くならない。(自分の過去経験)

我の出し方が問題なのだ。人生でもらってはいけないのは「孤立」と

師匠の高田好胤から教えられた。孤立は自分だけが

正しいという「独善」と我が強い「傲慢」から生まれる。

「孤立」した人は話を聞かない。人と人の間には(人間)あこがれの

和が大切。これを「調和」(和をととのえる)と言う。仲よしが一番。

仏教では「和を以て貴し」と言う。変なプライドはトラブルのもと。

人間「謙虚」であると和が整ってくる。キリスト教は人の為に

自分を犠牲にするが仏教では犠牲ということは出てこない。

これが「共栄」だ。氏がもがきにもがき、苦しんで得た結論は、聞く事。

聞いていると黙って全てが入ってくる。「聴話」をすると今まで

持っていなかった体験をする。それが新しい価値観となって

新たな思いが生まれる。豊かな考え方が生まれ

新たな生き方につながる。これが大谷徹奘の心のしくみだ。

日本人は和の民族であるのに我の民族になってきた。

これは身内の中が調っていないから。素直に人と向き合うことが大切だ。

仏教の般若心経にはすごいことが書かれてある。

「色即是空、空即是色」このことは簡単に言えばプロでも分からない。

それよりも第1行目の頭3文字にすべてが書いてある。

「観自在」。自分の有り様でどうにでもなる。人間には

目、鼻、耳、口、皮膚の五感、5つのアンテナがある。

しかし、これは表向きで、心の我がある。すべては自分の在り方次第で決まる。

大事なのはその「気づき」だ。今の我は自分で選んだのではないか

という気づきだ。仏教は頭ではなく、毛穴で学ぶものだ。

氏は昨日は北海道明日は金沢へ法話に行くという。北海道から

埼玉の途中で事故があれば来られなかったし、

皆さんも、急に用ができればここに来られなかった人もいた。

だから命と命の出会いには命懸けで向き合うと言って同じ目線に立つためステージから下りた。

・薬師寺とはどんなお寺か?21年前から東京のサラリーマンに

「お寺」と聞いてどんなイメージを持つか?アンケートをとった。1番はお墓、2番は葬儀だった。

しかし薬師寺はお墓も無く、葬儀もやらない。

亡くなった人を対象にしていない。仏教には縁という考えがあり、

良縁と悪縁とがある。間違いを良い方向に向けていくのが

坊主の仕事。是非幸せになってほしいとの信念で話をしている。

そして最後に大谷氏は「よっぽどの縁」という事を強調していた。

与えられた縁を育てることがとても生きる上で大切だと言っていた。


最新の画像もっと見る