江ノ電長谷駅より徒歩9分。有名な鎌倉の大仏は浄土宗のお寺
高徳院(山号は大異山)にある。小学校の修学旅行以来の参拝。
なんと〇十年振りの訪問だ。今回この地を選んだ理由の1つに
鎌倉の大仏を見たいという思いがあった。
高徳院の案内図。境内はコンパクトでほとんど大仏像が中心。
仁王門に通じる参道。3箇日の午前中に行った為か、
参拝者の数は少なく、それがかえって厳粛な空気に通じていた。
仁王門にある仁王様。山号「大異山」を記す扁額が
揚げられた山門は、18世紀初頭、内部に安置された一対の
仁王像とともに他所より移築されたものと伝えられている。
本尊の鎌倉大仏(長谷の大仏)は阿弥陀如来像で国宝だ。
開基と開山はともに不詳。大仏の造像についても資料が乏しく、
不明な点が多い。吾妻鏡によると1252年(建長4年)から造立が
開始された大仏が現存する鎌倉大仏であるとするのが定説になっている。
それにしても雲一つない快晴のなか緑濃い山々に囲まれた
大仏様は想像以上に感動的であった。暫し足がとまって
その尊顔を眺めていると、時代が巡り、
小学校時代にタイムスリップしてしまう。石段の所で
集合写真を撮ったっけ。本当に来て良かったと思った。
昨年1月13日から3月10日まで国庫補助金によるご尊像の
保存・修理工事が行われた。その為か全体的に
汚れが少なくとても綺麗な感じであった。因みに像高は約11.35M
(台座を含めると高さ13.35M)。重量は約12tもある。
青銅製(?)の蓮の花と炉。炉の前にいるロシア人(たぶん)の
女性は信心深く御線香を炉の中にくべ、盛んに煙を
頭に付けていた。最近の外国人は日本文化の深い所まで
本当に理解している人が増えた。
鎌倉の大仏は胎内の拝見ができる。入場料はたった20円。
今時珍しい単位だ。今から750年も前に造られた大仏は
驚くべき高度の技術を駆使した造像技法が使われてる。
鋳型を30回以上わけて鋳造しており、「鋳繰り」という工法だ。
ここでも若いロシア女性(炉の所で祈っていた人)が
いつまでも大仏に頭をつけて祈願していたのが印象的だった。
寺務所の回廊の所には鎌倉大仏の資料と同時に、
古今の写真展が行われていた。古いのは幕末から
関東大震災の頃の写真が展示してあり、興味深く見た。
我々の後から主にアジア系の外国人がゾロゾロ参拝に来た。
その中には何組も靴を脱いで正座し額が地面に付く程、
深々と拝礼している人々がいた。日本では見られない姿なので
どこの国から来たのか聞いたら、ミャンマー人だった。
ミャンマーは敬虔な仏教国なのだろう。