スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

ジャーナリスト 富坂 聰氏

2018-03-16 06:29:50 | レポ

昨年10月の中国共産党大会で習近平総書記による

二期目の政権がスタートした中国。混沌とする東アジア情勢に

おける中国の現状は?「文芸春秋」「週刊文春」「週刊ポスト」など

様々な雑誌メディアへの執筆のほか、テレビ各局の

コメンテーターとしても大活躍中の富坂氏に「日本人の知らない

中国の現実」と題して切り口のちょっと違う解説をしてもらった。

氏は1964年(昭和39年)愛知県生まれ。80年単身

台湾に渡り、中国語を学習。その後、中国留学し、

北京語言学院を経て北京大学中文系に進む。

88年同校中退。帰国後「週刊ポスト」記者。94年第1回

21世紀国際ノンフィクション大賞を受賞し、作家活動に入る。

97年より「週刊文春」記者、2002年に再び独立。

14年より拓殖大学教授に就任。

・中国は奥深い国で政治分析は大変難しい。日本の報道は巨大な

建物をペンライトで見ている様なものだ。中国の実態は

関ヶ原の戦い前夜に似ている。

・習近平が登場して別の国に成った程変わった。賄賂の摘発で

一皮むけた。一日880人の処分のペースで今も続いている。

2014年11月からキャンペーンがスタート。これは究極のポピュリズムだ。

1つの事例を挙げると小さな市役所の課長が自宅に現金で

34億円隠していると通報があった。この摘発は金額が小さい為

全国ニュースには成らなかったが、違うことから全国紙で報道された。

それは札束がうどん粉病になった(実は古くて白カビがはえていた)という話題性で。

・都市の人は不動産などで大金持に、田舎の人は何も無いという

すさまじい格差が生まれた。胡錦濤時代これを放置していたら

共産党は崩壊という亡党亡国論の危機が生まれた。

・そこで習近平は国を集中治療室に入れた。そしてオールドエコノミーが

衰退し、(過剰生産)ニューエコノミーが凄まじい勢いで勃興した。

例えばスマホ決済革命。今中国の人は小銭1つ持っていかない。

1人当りの生産性が上がり、ライフスタイルは変わった。

これからすべてのものが変わってくる。

・氏はなかなか良いネーミングが見つからないが、とりあえず

「海老名・本厚木問題」と言っているが、なまじ有るからつらい。

本厚木は刷新されなかったから、海老名に流れは変わってしまった。

・これは20万円のEV自動車の新車だ。非正規の車ですごい売れ行き。

EV自動車メーカーは今15社認可され、46社の認可待ちの

非正規メーカーがある。中国はとにかくまずやる。

問題が起きたら修正する。とにかくスピードが日本と比べて

桁違いに速い。中国からインドヨーロッパまでの一帯一路

政策はこのスピードで実行されている。

・もう一つの注目は雄安新区の大開発計画。深圳、上海の開発に

比べて北には大きな開発が無かった。貧しい省の河北省、

北京天津エリアの開発計画で北京冬季オリンピックを

利用して実行する。中国の世界的企業170社の本社機能を

ここに強制的に移動させる。そしてアメリカのワシントン・ニューヨークの

関係のように北京・雄安関係を造り上げる。

日本の政治家は未来を語っていないので、日本の若者は迷っている。

しかし中国の若者は迷っていない。この5年で日本は沈んでしまう。

前へ進まない。中国のアリババ社の創業者ジャック・マーは

「30年後にはAIで息子の仕事は無くなってしまう。

知識は意味が無くなり、遊びの中での知恵が大切になる。」

と言っている。それに対する備えを中国はやっているが日本はやっていない。

これから負けていく日本を考えると、今迄と逆で日本は

中国が開発したものをパクる。果実に成ったものをもらう時代が来ると思う。


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