今年で3年続けて正月休みを鎌倉で過ごして来た。
毎年、新年の富士山を紹介してきたのでもういいかと思ったが、
この地から見た富士はシャッターを押さないわけにはいかない魅力がある。
そういうことで「2019 新春の富士」と題して
今年が読者にとっても良い年になりますようにという思いを込めてアップしました。
これは1月3日午後4時40分過ぎの稲村ヶ崎から見た富士山と江ノ島。
湘南海岸越しのこの風景はやはり絶景だ。
稲村ヶ崎の崖には毎年多くの人々が富士を見にやってくる。
一グループは刻々と表情を変えていく富士を撮ろうと
シャッターチャンスを待つカメラマン達。
もう一グループは唯々富士を無言で眺めている
こころは詩人に成っているグループ。
全ての人は皆、富士の方に迎い何かを感じて物思いにふけっている。
カメラマンの中には外国人の人も。我々日本人とは
また違う富士の美しさに魅了されシャッターを夢中で押しているのだろう。
その姿がまた絵になり、こちらも思わすシャッターを押してしまった。
☀が段々と落ちてきて、山並みがくっきりシルエットになってきた。
と同時に江ノ島の家々に光が灯り、辺りは夜の姿に表情を変えてくる。
丁度、午後5時、江ノ島を彩る光と色の祭典、
湘南の宝石イルミネーションが点灯された。
この日の夕方は風も出て来て、寒く身体が冷えきってきたので
帰路につこうと歩き始め、もう一度富士の姿を振り返った時の一枚。
厳粛な自然の富士の世界に半分現実の人間社会の姿が。
信号と沿岸沿い渋滞した車のライトが続く。
暗くなった由比ヶ浜を振り返るシルエットに成った稲村ヶ崎と
その崖に繁える松の木々。相模湾の海の地平線の向こうは
夕日に映えるあかね色の空。なんと美しい風景だろう。
今年の空気は殊の外澄みきっていたのか相模湾の向こうには
くっきりと伊豆大島を眺めることができた。
自転車に乗った一人の女性がその美しい風景に足を止め
じっと見入っていた姿が印象的であった。