

今回の小さな旅は三越伊勢丹ニッコウトラベル主催の
「桜と花桃の桃源郷へ、わたらせ渓谷鐡道」 に参加した。
伊勢丹浦和店前よりゴージャスなバスで出発。
車内に豪華なトイレが付いており、
座席間のスペースもゆったり取れている。
窓もワイドなフィックガラスで写真を撮るには最適だ。
通路のフロアーもフローリングで髙級感を出している。
伊勢丹浦和店の募集で知人2組と偶然一緒に成ったのも納得の企画のせいか。



桐生駅は明治21年の開業でJR東日本の両毛線と今回乗車した
わたらせ渓谷線の2路線がある。
JR東日本の1日平均乗車人員は3954人(平成29年度)である。
又、平成23年から発車メロディーに「八木節」を採用している。

駅の構内には桐生繊ののぼりが。
桐生繊は桐生市において特産とされる絹織物だ。
その起源は奈良時代まで遡る。
江戸時代以降、西陣及び西洋の技術を導入し、
さらに先駆けてマニュファクチュアを導入し発展。
「西の西陣、東の桐生」と言われ、髙級品の織物を中心に、
昭和初期まで日本の基幹産業として栄えた。

駅構内には桐生の名産品コーナーもある。
一通り目を通して見たが、あまりメジャーなものは無かった。

ホームの向かい側に路線のご案内板があった。
わてつ(略称)は桐生駅から間藤駅まで17駅ある。
その内、12駅が無人駅で公募による
ボランティア駅前ふるさと駅長がいるそうだ。


このトロッコわっしー号を運営している、わたらせ渓谷鐡道(株)は
群馬県、栃木県において特定地方交通線の足尾線を引き継いだ
鉄道路線わたらせ渓谷鐡道を運営する第3センターの鉄道事業者で
1988(昭和63年)10月25日に設立された。
http://www.watetsu.com/

トロッコ列車の先頭には模擬運転台があり、
運転心にググっと迫り、わくわく体験の新発見が味わえる。

又、車内の隅のコーナーには「わてつ」のキャラクターグッズや
お弁当、飲物などの販売コーナーも用意されている。

トロッコ列車は窓ガラスのないオープンな列車になっていて、
風を受けながら景色が楽しめるように造られている(冬季はガラスあり)。
座席は定員制で自由席。
定員50名(団体は指定席)で大人510円+乗車券だ。
わっしー号1号、5号は4月~11月が2往復、
12月~3月は1往復の運用になっている。


群馬デステネーションキャンペーンで2010年12月22日に
イメージキャラクター「わ鐡のわっし」が誕生。
車輌の連結の所に「運転中」、車輌の天井下に「オレ怖い」の
わっしー君を見つけた。


桐生駅を出発するとまもなく渡良瀬川の鉄橋を渡る。
渡良瀬川は北関東を流れる利根川水系利根川支流の一級河川で、
流路延長は107.6KM、利根川の支流中では鬼怒川、
小貝川に次いで第3位の長さを持つ。

4番目の駅「大間々駅」。
関東の耶馬渓とも讃えられる美しい渓谷、髙澤戸峡、
そこに架かる近代的な、はねたき橋。
そこには30分程度で歩ける遊歩道がある。
春の新緑も良いが秋の紅葉が素晴らしいらしい。


赤いジャケットを着た車掌さんもどことなく
メルヘンチックでかわいらしい。
そういえば、このわたらせ渓谷鐡道とその周辺は、映画(8作)
ドラマのロケでよく使われるらしい。




5番目の駅「上神梅駅」。
ここはいろいろな花が咲き乱れていて、春爛漫といった感じ。
プラットフォームのあたりには数人のカメラマンが
ファインダーをトロッコ列車に向けていた。
さぞ、絵になるアングルなのだろう。
古い駅舎には新元号「令和」の貼り紙がすごくアピールしている。



「線路は続くよ、どこまでも・・・」
つい鼻歌が出て来そうな風景が続く。
このあたりからトンネルが出てきた。
我々観光客と違い運転手さんは真剣な眼差しだ。

このあたりの桜は、しだれ桜はピークを過ぎているようだが、
まだまだ見応えがある。
わたらせ渓谷
ちょっと見づらい動画ですが、トロッコ列車に乗った気に成って
見て来ただければ幸いです。

7番目の「温泉のある駅 水沼駅」。ここには駅舎と温泉が一体となった珍しい
「水沼駅温泉センター」がある。
渡良瀬渓谷を眺めながらゆっくり露天風呂が楽しめる。(せせらぎの湯)

窓ガラスのないオープン列車から美しい渓谷を切り取った絵画の様な景色が続く。
この岩場の下は深い渓谷になっている。

この路線で唯一の滝「小中大滝」が路線脇に流れ落ちている。
ポイントポイントの観光名所は車内ガイドで説明がある。



我々は次の目的地、富弘美術館へ行く為にこの神戸(ごうど)駅で下車した。
ホームには地元の女性からお茶と団子のサービスがあった。
こんなおもてなしは初めてだ。これはありがとう開業30周年のサービスかもしれない。
この先には足尾銅山で有名な日本一の鉱都と呼ばれた足尾駅があり、
坑道をトロッコ電車で体験できる。ここは国内最大の坑道観光の場で
人形で再現された坑夫達が400年の歴史を誇っている。


ここ神戸駅周辺には美しい花桃が群生していて思わずパチリ、パチリ。
花咲く今年の春もいよいよ終わりに近づいてきた。
そして時代も平成から令和へ。実は平成26年5月22日に天皇皇后両陛下が
通洞駅から水沢駅までこの列車に乗車をされた。