1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

録音のこと 1

2019年09月16日 | マンドリン&ギターCD制作

私にとって大きなチャレンジがひと段落つきました。
準備はもちろん、演奏そのものも本当に大変でした。
いや、大変という言葉は相応しくない。
でもあの気持ちは何て表したらいいのか思いつきません。
最初で最後かもしれないこの経験を、記録のために書き残しておきます。
2日間の録音のことを。

その前に、何の録音かというと、森真理(マンドリン)と土田克彦(ギター)のCDのための録音です。
いきなり何だ、という感じもすると思いますが、企画の段階からのことを書くととても長くなるので、それについては後々。
最初にまとめると、本当に得難い経験をしました。

【録音1日目】

ヘアメイクと着替えを済ませて10時にスタンバイ、とプロデューサーからの事前指示。
衣装を着て録音するつもりではなかったので、ヘアメイクのことも予定していませんでした。
1週間ほど前に、慌てて美容院を予約しました。
いきつけの美容院と、今回録音をしたホールが歩いて数分の距離だったのは偶然の驚き。
開店時間前にヘアメイクを引き受けてくれてよかったです。

ホールに到着。
エンジニアさんがセッティング中で、ギターtutti氏もいました。
明るく天井の高い美しいホール。
控室で着替えて楽器を出しているうちに、プロデューサー&スタッフさん、そのあとカメラマンが。
みなさんとご挨拶、ご挨拶。

まずはtutti氏のプロフィール写真撮影。
いろいろな場所でいろいろポーズを取っていました。果たしてどの画像が採用されるか楽しみ。

片岡先生到着。
朝の通勤ラッシュで楽器を持っての移動はとても大変だったそうです。申し訳ない。
今回、佐藤弘和先生がカヴァサントリオのために編曲した作品を収録させていただきました。
片岡先生にはチェロパートをマンドラでお願いしました。
この1曲だけ、三重奏です。

セッティングの関係で、まずこの曲から収録になりました。
音を出してバランスの調整とマイク位置決め。
その後いよいよテイク開始です。

・・・・・
1曲目なので、やはり緊張しました。
録音したものを聴いて三人で気になるところを合わせ、またテイク。
部分録りもして、終了。
三人での撮影後、片岡先生をお見送りしました。遠いところまでありがとうございました。

その後、ロビーでtutti氏とツーショット撮影。
撮影は終了し、普段の服に着替えて、二重奏の録音開始。



まず、弾きなれたものを1曲
その後、難所のあるものを1曲。
このあとお昼だったか、もう1曲録ってからだったか、とにかく私のお腹が鳴りだして遅い昼食休憩になりました。

みなさんが私たちの気分を和ませるように、本当に気を配ってくださって助かりました。
昼食・軽食・飲み物の買い物もしてきてくれました。
休憩のときは、収録とCD制作のプロならではの話をいろいろ聞いて楽しかったです。

昼食後には弾きなれたものから収録。
確かその次が今回一番難しい曲。
時間かかりました。

弾いて休んでまた弾いて。
テイクの声がかかると、なんだか特別な感じになってしまいます。
みなさん、いい雰囲気作りをしてくださるし、だんだん慣れてはくるんです。
でも、ステージで演奏する本番と録音では、何か本当に別のものなんです。
こればかりは経験してみないとわからないことでした。

翌日もあるので、9曲中7曲収録して初日は終了しました。
朝からいろいろあって、濃密な時間でした。気分的には18時くらいだろうと思ったら、実際は16時半で驚きました。

弾いているほうはかなり苦労しているんですが、スタッフさんによればとても順調とのこと。
初めてだからそういうこともわからないんですよね。

帰宅したら、本当にぐったり。
キャリーケースを持っていたせいか、腕がやたら疲れていました。
早めにベッドに入りましたが、頭が冴えてなかなか寝付けず。


【録音2日目】

前日と同様、涼しい朝でした。
テイク中はエアコンを切るので、ほどよい気温でよかったです。

この日は残りの2曲を録り、あとは前日の気になるところを再度、という計画。
2日目なので前日よりは気持ちにゆとりがありました。
楽しい昼食休憩。
いつまでも休憩していたい気持ちに気合を入れて、収録再開です。
難所がきつかった。
どうなることかと思いましたが、でも終わりました!

終了宣言があって、気分も軽やかに。
スタッフのみなさんがギターやマンドリンを弾いてみたり、全員で記念撮影をしたり、楽しい時間でした。
これも一緒に特別な2日間を過ごしたからこそ。それに、このメンバーでなければこういう雰囲気にはならなかったことでしょう。

みなさんには私たちの演奏のことをとても良く言っていただき、恐縮してしまうほどでした。
こちらとしては、みなさんのプロの仕事ぶりに圧倒されるばかりの収録でした。
マンドリンとギターの特性をよく考えたホール、そしてエンジニアの選択、そしてマイクのセッティング。
いくつものテイクの中から、迷うことなく「一番」を選んでくれる判断力。
今の所まだ仮ですが、曲順も私たちが考えたのとは別のものを提案してくれました。
これも客観的で冷静で、きちんとした背景のある意見なんです。
本当に心強いスタッフに恵まれて、しあわせです。

解散後、tutti氏と打ち上げへ。
終わった瞬間に叫びたいほど興奮するかと想像していましたが、すべてを使い果たしたせいか静かにその時を受け止めました。
飲みながらしみじみと今回のことや、今後について語り合いました。
ビールのあと、ワインボトルを2本空け、カラオケへGO!
やたら広い部屋に2人で好き勝手に歌いまくって、終電に急ぎました。

この日を迎えるまでが本当にいろいろありました。
でもどうにかやり遂げた。
完璧ではなかったけれど、今できることはやりました。

これからミックスダウン、その確認、マスタリング、ブックレット等の原稿、などなど作業は続きます。
それからプレス。
果たして完成はいつになるでしょう。
コメント (6)
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