1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

一所懸命やる

2008年10月10日 | Weblog
私の最高齢の生徒さんは88歳です。
とても元気で若々しく、おしゃれなおじいさん。
社交的なことが、日々明るく暮らす秘訣なのかもしれません。
とにかくおしゃべり好きです。
話題も豊富。特にご自分の生い立ちについて話し出したら長いです。
なんたって生きてる年月がすごいし、波乱万丈の人生だから。

今日は、奉公に行った話、大東亜戦争の話、そして結婚するまでの話を聞きました。
もう何年もレッスンしているので、ほとんど聞いたことがあるんですが、それでも楽しそうに話をしてるところを切り上げて弾かせる、ということができません。

生徒さんの話を聞いていていつも関心するのは、
「とにかく一所懸命やったよ」
という言葉が多いこと。
奉公先でも、軍隊でも、つらくても不平不満を言うわけでもなく、なんでも真面目に取り組んだそうです。

その次の生徒さんは、戦争のときに自宅に付近に爆弾が落ちて、目の前でお父さんが亡くなったそうです。
身体を伏せたまま亡くなっていたので、上向きに戻したら腸が出ていて、お腹に入れたそうです・・・。
悲しいとか、そういう感覚は無くて、とにかく残された家族で必死に生きるしかなかった、と言っていました。
食べるものものなくて、家も焼けて、お姉さんがチフスになって・・・
そんな苦労をしても、家族全員とても長生きなんです。すごいな。

若い頃に自由な時間もなく、生きることで精一杯だった生徒さんたち。
やっと好きなことができる、とマンドリンを弾いている。
みなさん生き生きしています。
そんな生徒さんのお手伝いができて私もうれしいです。
コメント
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