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殺人犯 (2009/香港)(ロイ・チョウ) 70点

2010-06-25 13:08:01 | 映画遍歴
これが韓国映画であればもっと執拗に残酷に一人の人間を徹底的に掘り下げるんだろうけれど、見た目は似ていても香港映画、やはり娯楽的であると同時にほのかに明るさが見え隠れする。

じわじわ自分に降りかかる恐怖体験がそれほど深刻に見えないのは演出のせいか、映像のせいか、はたまたその他の出演者の連関の不足にあるのか明確ではないが、やはり香港のお国柄なんでしょう。そういえば香港版ホラーは珍しく感じる。

見ていてそのうちマイホームの誰かがそれだと分かって来るのであるが、でもいくらなんでもと当初は思うのである。でも無理やりそれを通してしまうというのがこの映画の面白いところだ。でも、記憶喪失の工夫は出来過ぎだし、○○○病なんてあるのかどうかも知りませんが、都合良すぎるし、でも強引だなあ。

一つだけ欠点をあげると、同僚の刑事を何故だか殺してしまう所かなあ。そんなことをすればせっかくの連続殺人事件の主人公への嫌疑が意味のないものなってしまう。あくまで彼はきれいでいなければならないのである。また、妹の存在も全く意味がなく、脚本も散漫な部分はある。

まあ、しかし映画というのは何か新しいモノを観客も求めているわけであるから、この、強引だとは思うが、無理を承知で一本のサスペンスホラーに仕立てた努力は買う。この映画はそれに尽きるかと思う。

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