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ブラック・ダリア(2006)(ブライアン・デ・パルマ)

2006-10-14 22:34:12 | 映画遍歴
ブライアン・デ・パルマの映画は久々だ。演出に難のある監督だと言う認識が僕の中にあったが、今回も見事にその予感が的中してしまう。
印象に残ったのは、くどいほどの残像を残した映像表現とジョシュ・ハートネットの好演ぐらいか。
観客に同僚の悪事を匂わせていて、ジョシュ・ハートネットがそれに気づかず真相に辿り着くといった展開は古いぞ。退屈だし、面白くも何ともない。
恐らく重層的な展開が原作にあったと思うが、ミステリー的に犯人を追っていくという展開であるのなら中途半端だし、平板になった印象を覆い隠せない。刑事の描写が主だったが、ダリアの謎をもっと浮き上がらせれば映画的にも面白かったかもしれない。ダリア側の描写が足りないのだ。それが不満に残る。
スカーレット・ヨハンソンは「マッチポイント」でも感じたが、男になびく普通の女は平凡で、魅力がない。自主性のある女を演技したときの輝きは今回ではない。
ヒラリー・スワンクはそもそも好きな女優ではないが、女としての魅力がほとんど涸渇しているのにこの役は演技力だけで持たせている感。それだけに気の毒。
以下、ネタバレ


ハナシも、スワンクをやっておいて、その足でヨハンソンのところに行ってめでたしめでたしの終わりはいくらなんでも現代の映画とも思われないほどノーテンキ。
相変わらずのデ・パルマ映画だね。
***

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