Sightsong

自縄自縛日記

『オーシャンズ11』、『オーシャンズ12』、『オーシャンズ13』、『オーシャンと十一人の仲間』

2009-12-30 01:21:21 | アート・映画

スティーヴン・ソダーバーグによる強盗シリーズ、『オーシャンズ11』(2001年)、『オーシャンズ12』(2004年)、『オーシャンズ13』(2007年)、それからそのオリジナル、ルイス・マイルストン『オーシャンと十一人の仲間』(1960年)を、たて続けに観た。


『ANA SKY CHANNEL』より

映像センスを含め、やけにスタイリッシュで、強盗の手口が複雑化・ハイテク化していて、1回観ただけではよく解らず騙されたような気になる(特に『12』)。そのためか、観た直後に手口を忘れてしまっている(笑)。雰囲気だけを味わうのだったら、まあそれなりに愉しいというものだが。

主演のジョージ・クルーニーの名前が出てこないので、ツマにあの人の名前なんだっけと訊ねたところ、「ローズマリー・クルーニーだよ」。数秒後、「それは歌手だろ!」。しかし後で調べてみると、ローズマリーはジョージの叔母さんなのだった。

エンドロールを眺めていると、エリオット・グールドの名前が出てくる。グールドというと、『ロング・グッドバイ』や『カプリコン・1』のイメージしかなく、誰の役だか思い出せない。実はルーベンという老人の役、気がつかないのは仕方がない。

実は『13』撮影後、ディーラー役のバーニー・マックが急逝したということで、どうやらシリーズは打ち止めらしい。続きを観たいところでもあり残念だ。それにしても、ソダーバーグの演出の特徴が見えにくい。彼の撮ったチェ・ゲバラ映画も、リメイク版『ソラリス』も観ていないが、作家性のなさなのかな。

『13』では、エリオット・グールドが自分を騙す悪役のアル・パチーノを擁護する際に、「フランク・シナトラと握手した仲だから」という台詞が出てくる。その筋のコネクションがあって変なことはしない、といったような意味だと思うが、シナトラ、ファミリー、さらにアル・パチーノと言えば、『ゴッドファーザー』をどうしても思い出してしまう。

それはそれとして、原題『Ocean's Eleven』が同じオリジナル版、ルイス・マイルストン『オーシャンと十一人の仲間』(1960年)では、そのシナトラがオーシャン役で登場する。ネタは素朴だが、サミー・デイビスJr.ディーン・マーチンがたっぷり歌を聴かせるし、こちらも捨てたものではなかった。