4月13日
今年も満開のさくらにあえた。
去年、阿蘇の一心行の桜に会いたくて車を飛ばしていってみたら、まったくのつぼみですごくがっかりしたので、今年はリベンジと思っていたが、その前の山口で、ことしのさくらを見納めとした。
三男を東京に送り出して少しホットしたら、そうだ母のところにいかなくてはと思いだした。
私の母は北九州で一人暮らしをしている。
日帰り温泉にでもいこうかというと、疲れるから泊まりたいという。
山口県の山間にひっそりとたたずむ俵山温泉という昔ながらの湯治場があり、そこのお湯がまったりと肌にまとわりついてとてもいいので、ここに宿泊することにした。
母を連れ出す目的なので、少しドライブをしてみようと日ごろ通らない道を走ってみたのが正解で、美祢市というところが素晴らしかった。
山を下る途中にさくらのいっぱい咲く展望公園があり、そこから見える街全体がさくらにおおわれている。
この日は晴れわたった青空が広がっていて、重く花を持ちこたえてはいるけど、はなびらはちっていないという微妙なバランスの薄桃色がとても美しい。
帰りは、詩人の「金子みすず」で有名になった長門市で海産物を買って帰ろうとした途中の山すそにある大寧寺というはじめて聞くしかし、由緒ありげなお寺に行きあたった。
ここも今しかないという満開の花がびっしり枝をおおい、風がそよとも吹けば花びらがちる寸前であった。
日ごろ家の中にこもりがちの母なので、とても喜んでくれた。
福岡にもどると少し葉っぱが目立ちはじめたさくらに変わっていたので、今年のこのご縁ともいえる山口のさくらとの出会いに感謝である。