4月20日
息子の結婚式で、足元の引き出物の袋の中が空っぽと、大騒ぎするわたしに、お母さんとお父さんにはプレゼントがあったでしょう?と息子がいうが、なんせばたばたしていたのであまり覚えていない。
式の翌朝、ボーッとしているわたしの目に、テーブルにほおっておかれたBaccaratと上書きのある赤い箱が飛び込んできた。
なんだろう?エッ…バカラ?あのバカラ?……いつもショップをのぞいて、ため息だけついてすごすご帰っていたあのバカラ? …
中にはやっぱりグラスが入っていて、美味しくビールを飲めるグラスをプレゼントさせてくださいとお手紙もついている。
私がハノイにもどってやっとオットもその気になりさっそく使ってみた。
ビールを注ぐと上にいくにつれて泡が美しくつくられてゆく。
いままでグラスに氷を入れてビールを注いでいたオットが、きれいな泡が立つのにもったいないと、このグラスには氷を使わない。
使ったあとは、わたしが触ると不安だからと、自ら洗い専用の場所に大事にもどしている。
ワイン好きのお母さんにと選んでくれたわたしのワイングラスもきれい。
だけど残念なことにハノイにもどって体調を崩し病院のお世話になって以来お酒を飲んでいないのでこのグラスはお預けとなっている。
このグラスは、結婚式のこと、子供たちのことで二人の会話が弾み、食卓をにぎわせてくる思わぬ嬉しいプレゼントとなっている。