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武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

五輪報道ー「まるで全体主義国にいるような気分になった。」  ドナルド・キーン

2016-09-04 | 社会批評

日本人以上に日本文化を愛している日本文学研究者のドナルド・キーンさんが書いています。今朝の東京新聞一面です。



ようやく終わった。

リオ五輪ではない、台風のような五輪報道である。

連日、ほとんどの新聞は一面から社会面まで、日本人の活躍で埋め尽くされた。

どれもこれも同じような写真が並んだ。どのテレビ局も似たような映像で伝えたのは、日本人の活躍だった。

まるで全体主義国にいるような気分になった。

 

五輪の理念は、国境を超えたスポーツを通じての世界平和への貢献である。国別対抗ではないことが憲章に明記され、獲得メダル数の公式ランキングもない。五輪が国威発揚の場とされた過去から学んだと聞いた。

にもかかわらす、メディアが率先して民族主義に陥っているかのようだ。



 

直接は関係しません(間接的には深い関係があります)が、日本の学校、とりわけ中学校は、まさに全体主義そのもので民主主義国の学校ではありません。

なぜ、いつまでも、「部活動」が象徴する画一主義ー強制する教育(教育とはとても呼べない)から抜け出せないのでしょう。

日本がどれほど遅れているか、世界をなぜ見ないのか。 いま先進国はみな自分の頭で考えー自由対話す教育(広義の哲学授業)を導入しています。

いつまで自閉という病の中で全体主義を続けるのでしょうか?


武田康弘

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5 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-09-06 15:30:23
自分の頭で考えたりしちゃあ、すぐデモかクーデター。会社入れば上の命令通り。自分を殺してこそ成り立つのが日本だし、嫌なら出て行けだと思う。自分の考えなど諦めて、考えたりせず全体に従っていれば上手生きれるんだと気づいた。
人間やめてニッポン人になろう(笑) (タケセン)
2016-09-07 01:51:00
人間やめて、ハチかアリのように生きましょう~~!(笑)せいぜい犬かな。
それでよいと思われるならどうぞ。
いよいよニッポン人は、自由と責任はなし=個人はなし。
精神はドレイ、行動はすべて上位者に従う。
これぞ、まことのニッポン人~~~哀れすぎですよね。
正解の反対は正解なのだ。 (ガレ)
2016-09-08 01:56:56
一周回って、正しくなる。
何が正しくて、何が少し滑稽か。
そんな相対を超越した、ユラユラと揺らぎ行く絶対が、我が日本の本質なのです。 全体主義は、本質的に悪なのでしょうか。。。
ゆらぎゆくで権力が市民を弾圧 (武田康弘)
2016-09-08 17:02:08
ことば遊びでは、遊びは楽しくなくなります。
揺らぎ行きが本質? 誰がどのように本質を定義したか知りませんが、
明治政府の現人神という靖国思想=カルト宗教は、ゆらぎゆくどころか、拷問に暗殺に死刑で、市民をずいぶん殺しました。
そういうことが可能で、権力の悪が許される体制=「全体主義」がよいものと思う人がいるのでしょうか?
同感です (超人事部)
2017-01-01 00:03:40
 いま社会は人々をあるストーリにはめ込もう
とやっきになって、研究開発者のCSRに基づいた
言論封殺を開始しました。確かに企業で発明もの
は企業のものでしょうが、人類文明における画期的
発明を私企業が矮小化して封殺する原理が特許
制度には潜んでいるような気がします

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