マーケティング戦略の理論や考え方を勉強することはとても大切だ。
たとえば戦略立案のプロセスに、いわゆる「STP」がある。
これはセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの略で、戦略策定の要。
このプロセスに沿って分析を進めていけば、
目指すべき顧客に限りなく近づいていくことができる。
しかしこのSTPは戦略立案プロセスでの必要条件ではあるが、
これで十分かというと、それには少々無理がある。
理論は考えるための「ヒント」を与えてはくれるが、
個々の問題や課題への答えを自動的に引き出してくれるものではない。
答えはそれぞれの状況によって一様ではない。
だからある程度、理論を理解したあとは自分自身の目で見て、頭で考えていくしかない。
実際の現場に身を置いて、自分自身がしっかりと考えなければ、決して正しい答は見つからない。
理論に加えて、自分自身の工夫と創造がとでも重要だということである。
そうでないと理論は理解できたが、実務では生かせないということになりかねない。