人材育成の必要性については、すでに皆さんの理解しているところですが、
それでは、その責任は、誰にあるのでしょうか・・・。
経営の最終責任はトップにありますから、
人材育成の責任も突き詰めていけば、トップということになります。
しかしトップは、組織運営上、経営の権限を部門の長である現場のマネジャーに委譲しています。
つまり業績達成だけでなく、人材育成の責任も基本的にはマネジャーに委譲されていることになります。
それでは企業の人事や人材開発部門はどうでしょうか。
業績達成の責任は現場のマネジャーにあるのだから、
人材育成の責任は人事・開発部門にあるのではないかと思われるかもしれません。
しかし人材開発部門は、人材育成の制度設計や、
今日のような集合研修を効果的に行うための支援を行っているに過ぎません。
人は現場での経験を通して育っていきます。
その効果的な経験の場や機会を提供できるのは現場です。
また個々のメンバーと直接対話をし、
仕事や学習の動機づけを日常的にできるのも現場の中だけです。
云うまでもなく業績向上の担い手は第一線のメンバーたちであり、
そのメンバーたちの能力と行動いかんが業績を大きく左右していきます。
業績向上の責任は現場の長である、私たちマネジャーにありますね。
業績の達成と人材の育成は表裏一体の関係にあります。
人材育成だけを切り離して、人事開発部門に全面委任することは不可能です。
従って人材育成の最終責任も究極的には現場のマネジャーにあるということになります。
ところが、その現場での人材育成がうまく機能していません。
それどころか人の成長を阻害してしまうような状況が見てとれます。
これでは企業の卓越性は保てませんね。
いまからマネジャーによるメンバー育成の方法とスキルについてみていきましょう。
新任マネジャー研修のヒトコマでした。