それでは、人はどんな時に、自分の“有能さ”を実感するのでしょうか。
(前号の続きです・・)
考えるにあたっては一つの手掛かりとして、まず自分の場面を考えてみると良いと思います。
いかがでしょうか。
人によっていろいろな場面があるでしょうが、
それをまとめてみると、おおよそ次の3つの場面が思い出されるのではないでしょうか。
整理してみましょう。
周りから“期待”されていると感じるとき、人は自分に有能さを感じるのではないでしょうか。
「君ならできる!」「あなただからこそ、出来るんだよ!」などと言われると、
確実にできるという自信がなくても、なんとなく自信めいたものが出てきますよね。
また周りから自分の行動や能力が“承認”されたとき、有能さを感じませんか。
「お客さまから感謝されたとき!」「取り組んだ仕事を周りから評価されたとき!」などは、
なんか自分の努力が報われた気になり、嬉しくなりますものね。
さらに加えて、何かを実際に達成した体験をしたときも、人は自分の有能さを感じるはずです。
「満足のいく仕事ができた」「困難な壁を乗り越えた」「やったぜ!」と行った経験は、
自分自身の何物にも代えがたい自信の源となりますからね。
従ってこの“期待・承認・達成経験”が仕事への意欲を高める3要素となります。
しかしチョット待ってください。
この3要素は、自己満足ではいけませんね。
なかでも期待とか承認とかは、本人の自己満足ではなく、周りの客観的な評価にもとづくものですね。
だからこそ内発的な動機づけには、マネジャーの係わりが大切になるのです。
メンバーに“期待”を示し、その行動や能力を“承認”し、仕事の中で“達成体験”を支援するという、
3つの場面を意図的に行うことがポイントとなります。
前項に続いて、話しました。