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臨機応変、その場対応が生命線・・

2012-11-24 07:32:49 | 営業革新・マーケティング&セールス道場

ウチの営業は、まさに臨機応変、その場その場の対応が生命線です。
ある営業マネジャーの言葉です。

確かに顧客の要求は様々ですし、
営業は人が人に対して実施するものですから、ある部分はそれが当てはまりますね。

しかし、そのままでは“個人商店の集まり”にしかならず、
営業成果を向上させることは、個人個人の努力に依存するしかありませんね。

ところで営業活動のビジネスチャンスをどんな状況で捉えたらよいでしょうか。

顧客から提案と見積書を持ってきてくれと云われる状態は、
商談のキッカケにはなりますが、本当のビジネスチャンスではありません。

云われてからですから、その瞬間はとても忙しく、それこそ臨機応変です。
競合企業の担当者もその情報はつかんでいるし、相見積もりの可能性も高いですね。

このように顧客の要求が顕在化した状態に対応していては、
よほどの差異化要因でもない限り、商談を優位には運ぶことは難しいですよね。

本当のビジネスチャンスは、
商談が顕在化する前のもっと早い段階にあると捉えることもできます。

顧客のイベントや新規出店、新製品の開発企画、人事異動、来年度計画策定など、
顧客の何らかの変化の中には潜在した購買需要が発生します。

このような変化をビジネスチャンスとして捉え、
その優先順位の高いものに対して、早い段階から計画的に、
顧客の潜在化した購買需要を顕在化させていくプロセスに営業の側から商談を組み立てます。

早い段階から顧客との商談をリードしますから、他社をブロックすることも可能です。

営業活動は顧客の見積りなど顕在化した要求に答えることと、
商談が顕在化する前から顧客にどのような働きかけを行うこととの組み合わせです。

臨機応変、その場の対応だけが営業の生命線ではありません。
顧客の要求が顕在化する前に、計画的に種まきをすることも、営業活動の生命線です。

営業マネジャーに答えました。


中小企業“人づくり”応援-034- 命令されるとヤル気を・・

2012-11-09 06:55:35 | 中小企業“人づくり”応援プロジェクト

管理や仕事の進め方の基準といわれる、マネジメントサイクルというものがあります。

そのうちの一つが、PDCAサイクルで、
計画、実行、評価、改善のサイクルをきちんと回すことで、成果や業績を上げようというものです。

これは既に、皆さんは十分に御存知ですね。

しかし、これをマネジャーが計画して、メンバーに実行させ、
マネジャーがそれを評価して、不足や逸脱があれば尻を叩いて改善させるなどと捉えていると、

一時的には業績は上がっても、半年や一年もすれば、それは下降し始めるでしょうね。

過っては人は命令で動きましたが、今は命令されるとやる気を失いがちです。

命令された通りにやったら、
自分の力ではとても達成できない高い成果が生み出されると実感できているうちは、

命令も効果があるかも知れません。

しかし今日のように正解が見えない時代は、

多くの場合、
命令通りやってもうまくいかない場合が多いので、ますますやる気を失わせてしまいます。

従って、PDCAサイクルは、
メンバーが主体的に回す必要があり、それを支援するのがマネジャーの役割となります。

さてそこで、メンバーの主体性を引き出すとなると、
以前から、コーチングが多くの企業でおこなわれていますね。

しかし実態は、コーチングの名を借りた質問攻めや意見の強要、形式的な傾聴で、
結局のところ、尻たたきになってしまい、逆効果のケースも多いようです。

皆さんのところはいかがでしょうか。

コーチングは成果向上のために行うものですから、
導入しても成果が出ないようなら、やり方が間違っているのです。

それでもやめないのは、手法重視の悪しきマネジメントの伝説かも知れませんね。

マネジャー研修「メンバーの主体性を引き出すには」でのヒトコマです。