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Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

ヒューズのトラブル

2008-12-01 23:42:35 | CB400F/350F
このブログホンダ空冷ミドルフォアがらみの読者以外にもいろんな方面の読者が居るようで
今日、内燃機屋に仕事の依頼&打ち合わせ&催促に行くとなにやらカワサキ系のショップの関係者が来たときに「シオハウスさんもここに出していたんですね、あそこのブログおもしろくて良く見るんですよね~」と云ってたと教えてくれました。
そうですね~逆にこちらもどんな方がみているのか興味津々ですね。

本日お預かりした車両は陸送で届きました。
ご依頼内容は
「走行中にいきなり電気が落ちてしまった。ヒューズは切れていないようなのでメインハーネスの断線じゃないかと思われるので交換をお願いしたい」とのこと

この車両先日車検でお預かりして不具合てんこ盛りだった車両
お渡しする際に「次のステップで電気周りのリフレッシュですね。」
と話したばかりだったのです。

さて、届いた車両を診てみると
キーをひねってもうんともすんともな~んにも反応しません

この場合の可能性は
○ヒューズ切れ、カプラー外れ、接触不良
○メインスイッチ内部不良、カプラー外れ、接触不良
○メインハーネス断線
○スターターバッテリーケーブル、マグネティックサブコード外れ、断線
○バッテリーが瞬時に空っぽに?これは無いか!

セオリーどおりにまずヒューズを確認
ホルダー周辺はそれなりに発熱により溶けてはいますが
パッと見ヒューズ切れは無さそう
(ま、お客様も確認してるだろうし.......)

メインヒューズを外してみると
切れているようには見えないですが..................実は!

切れていたのです。それもサイドのキャップの中で....
左:熱で変形してへこんでいますね、ここで切れています。
右:健常品はこのとおり


新品との比較です。
左:発熱で半田が溶けて流れている部分もあります。
右:新品、熱に影響されないようギボシみたいにかしめてあります。

今までに交換した記憶が無く、発熱した形跡があれば交換しておくことをお勧めいたします。
電気周りは壊れてからの対策よりも早め早めの対策が大事なのです。
もちろん当店の中古車は電気周りはできる限り新品部品に交換します。

これまでには同じような症例でこんなものも
これまた切れているように見えませんが

キャップ内で切れて、キャップも外れてしまっている


必要なのは目視だけで済まさずに
○スペアヒューズに替えてみる
○テスターで導通を確認する
と、念には念を入れることが大事です。

当秘宝館のコレクションじゃないですが
ぜ~んぶNGです。

主にメインヒューズのホルダー周辺が溶けています。

半田が溶けているものも多いです

カプラーの端子の腐食も発熱の原因のひとつです。
接点復活剤などの重宝なケミカルがありますので定期的なメンテナンスを具申いたします。

さらにもうひとつ症例を
「左にウインカーを出すとヒューズが切れる」
この場合はウインカースイッチやリレーと考えがちですが
今回の場合はタンデムバーとウインカーのコードの被覆が剥けた部分が短絡(ショート)してヒューズ切れにいたったのですね
通常走行では何も起きませんが、左ウインカーを出すとコードに電気が流れたときだけに症状が出ます。
同じようにFウインカーもヘッドライトステーの穴の辺りで同様なことが起きる可能性がありますね。

黒い配線、タンデムバーとシートに挟まれ被覆が傷ついています。ここがショート箇所

熱収縮チューブで補修、取り回しを変更して対応
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1 コメント

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Unknown (オサム)
2008-12-03 01:40:05
このヒューズと同じ事が、数年前の夏に店舗用の動力電源で起こりましたよ!
エアコンが作動せず、メーカーに修理依頼をしたら機械トラブルではなく、東京電力さんの方でのトラブルだと言われまして・・・
東京電力の人が電力量メーター隣にあるアンペアブレーカーのヒューズを目視しても問題が無く、テスターで電柱の引込線から分電盤までの導通を確認して、やっとアンペアブレーカーのヒューズトラブルが判明した事がありました。(大抵は、目視で判る切れ方をするそうですが、今回は製品不良らしく半田が溶けてのトラブルでした)
判明するまでの半日、たかだか数百円の部品トラブルで、店舗内が蒸し風呂状態だったのは一生忘れる事は無いでしょう。
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