Maintenance SHIOHOUSE

■SHIOブログ■
「店主の独断と偏見でつづる個人的な日誌」

合う工具を使用することのすすめ

2015-10-27 22:50:00 | CBX400F/550F
NetShopでステーターとローター(共に要下取り)をご購入されたお客様
ブラシベースのビスが1本舐めてしまったとのお電話を先週末に頂きました。

「不要のシャフトなどでビスの頭を潰し、ドライバーを叩き入れれば引っ掛かる可能性は有りますよ」とアドバイス

「カバーごと送ってもらってこちらで外しても良いですが、掛かった分の手間(工賃)が掛かりますよ」とも

後日、お電話を頂いて
「やっぱりダメでした(泣)、挙句ブラシベースを欠けさせてしまいました。(号泣)」と
で、「カバーごと送るのでよろしくお願いします。」と

今日、届いたのは

カバーつきステーターコイルとローター

ローターはこすり傷がありますね

傷のあるローターは現品巻き直しとなります。
作業工程でショット(サンドブラストの荒いもの)を打ちますが深い場合は傷が残ってしまうからです。
側面のこすり傷は消えることは多いのですが、施工してみないと分からないのでご了承ください
専用工具以外を使って底に傷のあるものはもれなくです。

ステーターとローターがこすると
発電、整流系全部逝くことが有るので要注意

ホンダSF在籍時、CB750Fで散々修理をしました。
例えば、立ちゴケでもダイナモカバー側に倒れてカバーがずれて中身がこすれて全部パー!
ステーター、ローター、レギュレーター総交換です。

肝心の舐めたビスは?

おぉぉぉぉ

激しいですね。

場所的にタガネも難しいですから
溶接で対処

手頃なナットを捜し、旋盤で整形


これを当該部において
TIG(アルゴン)溶接

二面幅17mmのナットですから、すんなり緩みました。


熱を掛けたので多少焼けましたが、ベークライトなので問題なし
掛けた部分も端のほうなのでこのまま使っても大丈夫でしょう

まず、注目して欲しいのは
反対側のビス
舐めかかっているのが分かりますか?

まだ、事情聴取はしていませんが
おそらくNo.2の+ドライバーを使ったと推測が出来る。
(ここに使われているのは6mmのパンスクリュー(ナベネジ)
+溝のサイズはNo.3)

当該ビスにNo.2+ドライバーを当てがってみましょう

+溝の盛り上がっている部分と一致します。
(しかし、いつもながら汚ったない手だな!)

ここ最近、ドライバーに関する記事を何回か載せていますが
合わないサイズのドライバーを平気で使う方が非常に多い
おそらく、これまでとりあえず緩んで(締まって)いたのだろう
今回のようなリスクがあることを覚えていて欲しい

せっかくなので新品の6mmビスにNo.2、No.3の+ドライバーをあてがってみましょう
(6mmビスはカバーなどに使われていますね。)

No.3+ドライバー

隙間なくぴったり合います。

No.2+ドライバー

隙間が出来ていて、ゆるゆる、ナットを付けて安定させないと倒れてしまう

ビスのサイズにより、ドライバーも選択する
また、エッジが効かなくなったら躊躇なく交換する

正確な作業には、正確な工具選びが重要です。
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インシュレーターマニホールドの着脱

2015-10-27 10:30:00 | CB400F/350F
ここ数日、このブログへの来訪者数が激増
一時期CBXも取り扱い車種に入っていた通常営業の頃は普通に毎日1000オーバーだったものが
OHCフォアのみに車種を絞ってから、サボリがちなのもあり
ここ一年以上500~700で落ち着いていた。
ところがここ連日1000オーバー、昨日は1500まで行った。
(仕手筋か?(笑))
どこかのサイトで紹介されたのか?
是非、ここ数日間に初めてお越しになった方にはどこのサイトに出ていたかコメントいただけると助かります。(非表示も可能です。)

さて、本題に移って
普段思うのが6x18のビスを8本ご注文いただく方は、まずインシュレーター部に使うと思いますが

きちんと着脱出来ているのかがちと心配

真後ろを向いているため通常のドライバーやT型ドライバーの使用は無理

この辺はノウハウには当たりませんし
完全に舐めさせて「助けて~」って持って来られるのも面倒

自分なんかは
ショックドライバーのビットを使っています。

長期使った物ではなくエッジが効いた新しいものがよい
(使っているうちにヤバイなと思ったら即新しいものを用意して欲しい)

8mmソケットと
Tハンドルを使ったり

ラチェットを使ったり

こんなコンビネーションで使います。

基本は真後ろから力を前方に向けて掛けながら
反対の手でハンドルを回す。(エッジを効かすように)


上から見るとこんな

画像では特殊なラチェットを使っています、スパナでも可能ですが
細いビットを直接押すのは普通の人には辛いでしょう
店主はグローブのような手ですからノープロブレム(笑)

無理かなと思ったら、反対側をトライ
外れて片側だけになればインシュレーター自体も緩む方向に力を掛けながら緩めます

それでも舐めてしまったら、タガネなどで外します。

作業工具も吟味して作業したいですね。

ちなみにビットはNetShopでも販売中
http://shiohouse-net.shop-pro.jp/?pid=94954271



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