視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
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スーパーカミオカンデ見学

2009-08-07 13:53:17 | 天文関係


8月6日(木)、岐阜県神岡にある東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設にスーパーカミオカンデを見学にいってきました。

地域活動支援事業 スーパーカミオカンデ~地下1000mから宇宙をみる~
JSTの助成金による事業です。
参加定員20名ということで、くじ運の悪い小生は"まず当選しないだろう"と思っていたのですが・・・・・・

上写真の左側の施設が研究棟で研究室、セミナー室等があります。
研究棟を背にした側の山の地下にスーパーカミオカンデがあります。(バスで5分くらい)
セミナー室でニュートリノ、スーパーカミオカンデについて1時間ほど講義をうけたあと、バスにのって施設見学にむかいました。


地下研究施設入り口です。そのままバスにのって地下施設にむかいます。


入り口から約1.7kmはいったところに研究施設があります。
右側のドアの奥です。気温は常時15~17度くらいでけっこう寒いです。
この写真は見学後バスに乗り込むところです。バスに乗っているときもヘルメットは被っています。


研究棟での講義、スーパーカミオカンデの案内をしていただいた塩澤真人先生です。通路の奥にスーパーカミオカンデがあります。


スーパーカミオカンデに使用されている光電子倍増管の説明をうけます。
11200本の光電子倍増管が使われているそうです。


塩澤先生が立っている下がスーパーカミオカンデです。というより純水が貯められている直径40mのタンクの上です。
タンクの中が見学できるわけではありません。


11200本の光電子倍増管につながっている光ファイバーのケーブル束です。


地下にあるコントロールルームです。現在取得しているデータをモニターしています。
スーパーカミオカンデの見学はここまでで、この後またバスに乗って神岡町の公民館(?)で昼食をとりながら若手研究者と懇親会、かんたんな霧箱を作って放射線の飛跡を見ました。


霧箱で見えた放射線の飛跡。横からでている針の先は市販ランタンのマントル(芯)の繊維だそうで、ある銘柄の芯には放射性物質が使われているので、試料として使っているそうです。


最後のレクチャーで使われた写真です。ニュートリノがスーパーカミオカンデで捕らえられると、コーン状にチェレンコフ光を発します。それをタンクの上からみた可視化画像です。

午前、午後の講義で素粒子やニュートリノの話を聴いて、"少しは理解が深まった"というよりは"少しは素粒子が身近になった"というのが今回の成果でしょうか?
この催し物、本来は中学生や地元近隣のためのイベントのようでしたが、まあこういうイベントの例に漏れず、中学生の参加者は2名くらい、近郊の方もそんなに多くないようです。残りは首都圏からの小生のような"大人"ばかりといったようでした。
そのためか結構質問も高度なものが多く楽しめました。

小生としては、筑波の高エネルギー加速器研究機構で発生させた人工ニュートリノを、神岡のスーパーカミオカンデで捕らえてニュートリノ振動の精密な測定をする実験や、液体キセノンを用いたダークマター直接探索実験の話が聴けたのは収穫でした。

9月6日の高エネルギー加速器研究機構一般公開にもいってみようかという気になっています。

でも、もっとも面白かった話はスーパーカミオカンデで使用されている純水が、実は神岡鉱山の地下湧水で、その水を浄化して使用しているので、ほとんど費用がかからないことも、この神岡に実験施設を作る一因だったことでした。

P.S.
6日は朝9時神岡振興事務所駐車場集合ということだったので、東京からどういう風に行くか考えましたが、夜、松本から安房峠(トンネル)を抜ける山道の運転はシンドそうだったので、関越道ー上信越道ー北陸道と走り、富山IC手前の荒磯海PAで明るくなるまでエヴリイの中で寝ていました。
こういうときキャンピングカーに改造したエヴリイの威力を実感します。

帰りは渋滞にも会わず、安房峠(トンネル)をぬけて約6時間弱で帰宅できました。往復で800kmオーバーでした。
昨日からお盆の高速割引がきいていたのですね!ラッキーでした。
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