先週末は歴史関係の講演会にいっていた。
1)中近東文化センター附属三笠宮記念図書館
語る会 次世代に語り継ぐもの
「松本健(国士舘大学イラク古代文化研究所)が語る東地中海域の柱頭」
2)飛鳥資料館の特別公開「キトラ古墳壁画十二支-子・丑・寅-」
キトラ古墳十二支像公開記念シンポジウム
「飛鳥の謎と文化遺産の保存・活用・国際貢献」
共通するテーマは
「誰のための文化遺産?」
伝説的な大洪水の後、最初に王権が降りたとされる都市キシュを、長年調査している国士舘大学イラク古代文化研究所は、現在イラクでの調査はまったく出来ず、UNESCO関係でヨルダンで遺跡調査をしているとのこと。
イラク国内は博物館の略奪、遺跡の盗掘破壊が横行しているようだ。
徹底的な略奪にあったイラク博物館は現在は誰も入れない(現政権の文化庁長官も?)状態のようだ。
そこには金目の物を奪うということもあるが、フセイン前政権にとっての"文化遺産"への嫌悪感も多大にあるのではないか、とのこと。
明日香村における文化遺産・景観保護も住民不在の要素が結構あるようだし、中国の杜暁帆・ユネスコ北京事務所文化遺産保護プロジェクト担当官の報告では、中国国内における世界遺産登録=>観光収益の向上と住民側はみるが、実際は住民が潤う例は少なく、より別の問題が逆に噴出しているようだ。
勿論世界遺産登録を申請するは地域の意思であり、それが存在する国家なのだろうが、UNESCOが誕生して60年弱、人類の歴史は数千年、"登録行為"は結構不遜な行為のような気がしてきた。
二つの講演会は小生を含め多くの老人が聴講していた。特にキトラ古墳関係はほとんどすべてという位。中には携帯用酸素ボンベを引きながらいらしている方もいた。
果たしてこのようなテーマを中心に聴きたかったのだろうか?
でもそういう聴衆にたいして"今"問われなければいけないテーマを提示することは主催者として大事だと思う。
と、同時にこのようなテーマを我慢強く最後まで聞いていた"老人"に拍手を送りたい。
内容は5月4日の朝日新聞にでるようだ。
キトラ古墳特別壁画公開(4月18日(金)~6月22日(日))に続いて、5月31日~6月8日国宝高松塚古墳壁画修理作業室が一般公開される。
抽選だが当選したらぜひ視にいきたい。見損なったらたぶん一生視る機会はないだろう。
☆今から20年前のイラク
イラク・イラン戦争停戦直後の1988年年末にツアーでいったときの写真。
泊まっていたバクダッドのホテルからの街並み。
左端は湾岸戦争開始(1991/1/17)直後、バクダッド空爆のCNNの映像によく写っていた水タンク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/65/5075ca2d55929614eecb8af2c3527dfd.jpg)
イラク博物館。
この時は幸いにも内部を見学できた。今は?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/15/d112bdf83c8364b67f0b1dce664b17f3.jpg)
パルティア王国の首都クテシフォンの遺跡。
2003年のイラク戦争時、バクダッド(首都)侵攻を図るアメリカ軍の通り道にあったはずなので、どうなっていることやら・・・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/34/06b44b918a138d519b86d3d85457e680.jpg)
1)中近東文化センター附属三笠宮記念図書館
語る会 次世代に語り継ぐもの
「松本健(国士舘大学イラク古代文化研究所)が語る東地中海域の柱頭」
2)飛鳥資料館の特別公開「キトラ古墳壁画十二支-子・丑・寅-」
キトラ古墳十二支像公開記念シンポジウム
「飛鳥の謎と文化遺産の保存・活用・国際貢献」
共通するテーマは
「誰のための文化遺産?」
伝説的な大洪水の後、最初に王権が降りたとされる都市キシュを、長年調査している国士舘大学イラク古代文化研究所は、現在イラクでの調査はまったく出来ず、UNESCO関係でヨルダンで遺跡調査をしているとのこと。
イラク国内は博物館の略奪、遺跡の盗掘破壊が横行しているようだ。
徹底的な略奪にあったイラク博物館は現在は誰も入れない(現政権の文化庁長官も?)状態のようだ。
そこには金目の物を奪うということもあるが、フセイン前政権にとっての"文化遺産"への嫌悪感も多大にあるのではないか、とのこと。
明日香村における文化遺産・景観保護も住民不在の要素が結構あるようだし、中国の杜暁帆・ユネスコ北京事務所文化遺産保護プロジェクト担当官の報告では、中国国内における世界遺産登録=>観光収益の向上と住民側はみるが、実際は住民が潤う例は少なく、より別の問題が逆に噴出しているようだ。
勿論世界遺産登録を申請するは地域の意思であり、それが存在する国家なのだろうが、UNESCOが誕生して60年弱、人類の歴史は数千年、"登録行為"は結構不遜な行為のような気がしてきた。
二つの講演会は小生を含め多くの老人が聴講していた。特にキトラ古墳関係はほとんどすべてという位。中には携帯用酸素ボンベを引きながらいらしている方もいた。
果たしてこのようなテーマを中心に聴きたかったのだろうか?
でもそういう聴衆にたいして"今"問われなければいけないテーマを提示することは主催者として大事だと思う。
と、同時にこのようなテーマを我慢強く最後まで聞いていた"老人"に拍手を送りたい。
内容は5月4日の朝日新聞にでるようだ。
キトラ古墳特別壁画公開(4月18日(金)~6月22日(日))に続いて、5月31日~6月8日国宝高松塚古墳壁画修理作業室が一般公開される。
抽選だが当選したらぜひ視にいきたい。見損なったらたぶん一生視る機会はないだろう。
☆今から20年前のイラク
イラク・イラン戦争停戦直後の1988年年末にツアーでいったときの写真。
泊まっていたバクダッドのホテルからの街並み。
左端は湾岸戦争開始(1991/1/17)直後、バクダッド空爆のCNNの映像によく写っていた水タンク。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/65/5075ca2d55929614eecb8af2c3527dfd.jpg)
イラク博物館。
この時は幸いにも内部を見学できた。今は?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/15/d112bdf83c8364b67f0b1dce664b17f3.jpg)
パルティア王国の首都クテシフォンの遺跡。
2003年のイラク戦争時、バクダッド(首都)侵攻を図るアメリカ軍の通り道にあったはずなので、どうなっていることやら・・・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/34/06b44b918a138d519b86d3d85457e680.jpg)