長年、キリスト教絵画などに書かれている、ラテン語の単語のひとつでも読めれば楽しいな、と思っていたのですが、機会があって昨年秋から隔週に一回、約2時間のラテン語講座に通い始めました。
通い始めてはじめて解った事は、ラテン語学習はとてもややこしいということでした。
その第一は解らない単語の意味を調べようと思って羅和辞典でひいても載ってない場合が多いのです。
載ってないというよりは、ラテン語の単語は語尾変化が複雑すぎて、例えば名詞は(男性、女性、中性)(単数、複数)(主格、呼格、対格、属格、与格、奪格)の組み合わせで語尾等が変化します。しかし辞書の見出し語では単数主格形しか載っていません。
動詞は(1,2,3人称)(単数、複数)(第1~3A,3B、4活用)(現在、未完了、未来、完了、過去完了、未来完了)(直接法、接続法、命令法)等によって語尾が変化しますが、辞書には直説法現在一人称単数形を見出し語として表記するのが普通だそうです。
これでは調べたい単語が動詞か名詞かも推測出来ない、初歩の初歩の小生にとっては絶望的な状況となっています。
たとえば朝日新聞の有名なコラム「天声人語」はラテン語の”VOX POPULI, VOX DEI"の訳(民の声は神の声)からであることは良く知られていますが、「民」にあたる"POPLUI"は唯、羅和辞典を引いても載っていません。
単数主格形の"POPULUS"で引かないと載ってないのです。
(上写真: 羅和辞典 LEXICON LATINO-JAPONICUM Editio Emendata )
"POPULI"は第2変化名詞で、格変化の単数、属格(genitive)です。
同じ"POPULI"でも複数主格(nominative)と複数呼格(vocative)も同じスペルなので更にややこしいです。ー>下写真
とても、とても覚えられるものではありません(><)
上の辞書と一緒に使っているのが、iPhone,iPadのアプリである、 Latin Lexicon Dictionaryの羅英辞典です。
写真のように格変化表を表示してくれるので大変便利です。ラテン語勉強の必殺アイテムです。そして安いし!
現在、 羅和辞典 LEXICON LATINO-JAPONICUM Editio Emendata のCD-ROM版 羅和辞典 [CD-ROM] を 2008年に購入した古いノートパソコンEeePC901 に入れもっぱら使っています。紙の辞書は、字が小さくて老眼の小生にはとても使いずらいです。
最近、実時間が1時間を切ったバッテリーでの使用を、新しいバッテリーに交換したので、2時間の授業に持ち込んでも大丈夫になりました(汗)
iPhone,iPad用の羅英辞典のように格変化が表示される、iPhone,iPad用の羅和辞典のアプリが発売されることを期待しています。iPhone,iPadなら、文字の拡大縮小も自由自在なので、老人の眼のも優しいし・・・・
こんな状態で隔週に一回、ラテン語講座に通っています。さいわいご指導いただいているB先生や、一緒に学んでいる先輩方のお陰で、ホントに初歩の初歩の小生も、なんとか楽しく勉強させていただいていますm(..)m