視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
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国立天文台 定例観望会

2006-01-29 18:39:07 | 天文関係
1月28日、国立天文台三鷹キャンパスの定例観望会にいってきました。今回の観望天体はオリオン大星雲(M42)です。
当日は月齢28で、北風が吹いて非常に寒いから晴れという状況で、まあ東京での観望としては良いほうなのかな?

事前予約はいらなくて18時30分~19時30分の受付時間内に天文台に行けば観望させてくれます。
受付を済ますと1グループ15~20人くらいにわけられます。そして2グループまとまって講義室でレクチャーを受けます。
今回は星雲の話から星の一生へ、そして星を構成する原子の話まで。
本物のりんごを切りきざんでの分子の大きさを説明する連続写真には、若い解説員(女性)のかたの努力が見えて微笑ましくなりました。
大体20分くらいのレクチャーでしょうか?終了すると1グループづつ50cm望遠鏡のあるドームに大学院生が案内してくれます。
望遠鏡を覗けるのはひとりひとりですから、順番がくるまでドームの外でまっています。
その間、天文台の先生が今見えている星座や星について説明してくれます。
シリウス、オリオン座、北極星、カシオペア、火星、土星等々、冬の星空です。
でも空が如何せん明るすぎる!3等星がやっと見えるくらいです。

まさに光害です。

20年くらい前まで東京でも冬の空を見上げればペテルギウスやシリウスがギラギラと輝いていました。
勿論、林間学校でいった尾瀬の真っ黒な空に流れる天の川が見える星空にはかないませんが。
多分見学者は全体で200人くらいはいたのでないでしょうか?
親子連れも多かったけど、やはり目に付いたのは中高年でした。星空の美しさを知っている世代でしょう。

この空を子供達に見せて、これが星空だと思われると思うとなんだか悲しくなりました。

子供達にはぜひ林間学校や海浜学校で星空のすばらしさを体験してもらいたい。そういう学校教育をしてもらいたい。その体験から、この便利な世界を得たことで、失われてしまったものへの洞察が出来るようになると思います。
肝心のM42はボヤッと見えました。これは東京でみてもぐんまでみても変りないでしょう。
観望の帰りに大学院生有志がやっている天塾(あまのじゅく)のセミナーを聴講しました。テーマは「ガンマ線バースト~星の死と誕生の瞬間を捉える~」。
難しくて良く解らなったけど講演者の熱意は伝わりました。一番興味をもったのはHETE-2衛星の打ち上げ法。ロッキード・トライスターを改造した母機からペガサスロケットを発射して打ち上げるムービーには惹かれました。

星空の美しさを知っているおじーちゃんおばーちゃん世代は、お孫さんを連れて夏休みでも冬休みでも星空が美しい場所に行って、星空のすばらしさをお孫さんに伝える義務がありそうです。

帰りのバス停での10分間の待ちは本当に寒かった!




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田舎じるこ

2006-01-24 05:31:56 | Weblog
元旦日本にいなかった為、お餅を食べそこないました。

帰宅の車中でむしょうにお餅が食べたくなり、ひとつ手前の駅で飛び降りてお汁粉屋にいきました。
もともと和菓子屋で、特製のあんでつくった小豆汁に隠し味の塩がきいて、その中に焼き目のついたお餅が浮かんでいます。

お餅の歯触りを堪能しました。

やはりこれを食べないと新年を迎えた気がしない・・・

小さいと思ったお餅も2つ食べると結構おなかがふくれました。

久しぶりに降りた隣の駅の商店街は結構様替わりしていて、ぶらぶらとお店を覗きながら一駅歩いて帰宅しました。
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アストロノミー・パブ(天文居酒屋)

2006-01-22 18:19:40 | 天文関係
東京が大雪だった昨日、三鷹ネットワーク大学で月1回開催されているアストロノミー・パブにいってきました。(なんか最近天文関係はいつも雪のような)
今回のゲストはプラネタリウムクリエーターの大平貴之氏(ネスカフェのCMに出ている人と言ったほうがわかりやすいか)と国立天文台の渡部潤一氏
昨年秋、三鷹ネットワーク大学で開催された国立天文台企画講座「天文学講座~理論と観測で探る宇宙の階層~」を聴講したときアストロノミー・パブの企画を知り「なんだろう?」といった程度で応募したら当選した次第です。

内容は約1時間大平貴之氏と渡部潤一氏のトーク、そのあと立食形式でゲストや参加者との歓談ができるというものでした。
お酒も出て料理は三鷹駅前のそば屋さんからの特製メニューとのことでした。結構おいしかったです。(なぜか焼酎がいっぱい並んでいたなー、あと渡部潤一氏特製の”青い”カクテルが振舞われました!?)
関係者含めて30人位いたかな?ゲストや国立天文台の広報の方、三鷹市役所の方とお話をすることができました。”サイエンスカフェ”という科学をより身近にというムーブメントの一環のようです。
NPOとはいえ、お酒が出てのこういう企画は三鷹市、国立天文台としては結構大胆だなと思います。

意外というかあたりまえというか、大平氏がセガと共同開発したホームスターという家庭用のプラネタリウムを持っている人が参加者のなかに10人くらいいたことでした。小生も初めて実物が会場の天井に投影されているのを観て、寝室で天井に投影しながら寝るかと思ったりしました。(停止タイマーがつているそうです)
元プラネタリウムで働いていた方とお話していて、印象的だったのは大平氏がプラネタリウムクリエーターとして”個人”の名前で出てきたことが嬉しいとおっしゃていたことでした。
またアストロノミー・パブが始める前に観た4次元(4D)デジタル宇宙シアターを解説していただいた若い研究者の方が大平氏が開発したメガスターのことを「人の眼でみる以上の星空がみえる」と表現したのも印象的でした。
小生もプラネタリウムは渋谷にあったときはよく通っていましたが、最近久しぶりに本当の星空を観望する機会を得るようになって、星空をみあげたとき、肌に感じる暑さ寒さも含めての感動が大事という思いが強いので、プラネタリウムにある種違和感があるのは禁じえません。でも時空を超えて宇宙を体験させてくれるのはプラネタリウムしかないのだから、クリエーターの作った宇宙に身をゆだねて遊ぶことも大事かと思い直しました。

天の川の表現がとても素晴らしいとのことなので、メガスターは近いうちに是非観にいってこようと思います。

あと、トークの最後で上映したスバル望遠鏡があるマウナケア山頂で撮影された星空のスローモショーン映像はすばらしかった。
DVDが三鷹天文台で入手出来るとのことなので手にいれようと思います。
正直、大型の液晶モニターが欲しくなりました。


家庭用星空投影機「ホームスター(HOMESTAR)」 コスモブラック

セガトイズ

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大変だあー

2006-01-19 20:35:49 | 猫、猫・・・
我が家の猫が尿道結石になり動物病院に連れて行きました。とりあえず注射でおさまったもののいつ再発するか心配です。困ったことに結石になりにくい餌は不味いのか食べない。何を食べさせたらよいのやら。
ここのところの寒さで運動不足気味の上、あまり水を飲まない状況が続いたせいのようです。
動物病院通いが続くのかなあ・・・・


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天文学校「太陽」受講メモ(第4回)

2006-01-17 19:11:41 | 天文関係
昨年の10月から始まったぐんま天文台の天文学校「太陽」も先週末の授業で最後です。
今回は昨年11月5日に太陽望遠鏡で撮影したプロミネンスを解析しました。
モニターの中央にチョコッと飛び出しているのがプロミネンスです。



上のプロミネンスの分光解析ソフトBeSpecによるスペクトル画像です。
中央の幅の広い黒い線がHα(6562.81Å)の吸収線スペクトルです。
下方の吸収線スペクトルの中に見えるキセル状(青色の線のように)の線が観察されたプロミネンスのHαスペクトルです。上部が右に傾いてることに注目してください。
この画像で右側は波長が短くなりますので、この傾いている部分はドップラー効果による青色偏移を示しています。つまり観察者側に向かう方向のプロミネンスの流れと考えられます。
横の2本の緑線はY軸上で偏移部分をプロットする範囲を設定しています。



プロット部分の波長校正をおこなったグラフです。
吸収線スペクトルHα(6562.81Å)が際立っています。



上のグラフの吸収線スペクトルHα(6562.81Å)の最下部を拡大したグラフです。
プロミネンスの輝線スペクトルHαの波長(6562.6Å)を読み取ることが出来ます。



ドップラー効果の公式に測定した数値をあてはめます。

V(光源の速度)
  =C(光速)x(λ(移動している光源の波長)ーλо(基本波長)) / λо  

  =299792.46(km/s) x (6562.6(Å)-6562.81(Å)) / 6562.81(Å)
  
  =-9.5929(km/s)

となります。

このプロミネンスは毎秒9.59Kmで観察者方向へ噴出していることになります。
もちろん太陽の自転速度や観測機械のさまざま要素を加味しなければ正確な視線方向への速度はだせないので非常に荒っぽい値ですが、小生が実際に観察したプロミネンスについてこのような分析が出来たことはそれなりに嬉しいものです。
4回の講座で太陽とスペクトル観測について学んだわけですが、ぐんま天文台の占有利用で分光器も貸してくれるようなので、ハッブルの法則の検証が出来たらと思い始めました。

懇切丁寧に指導していただいた中道先生,倉林先生ありがとうございました。

P.S. ぐんま天文台で観望されたすばらしいプロミネンスの写真がホームページにでています。
特にGIFアニメーションは魅力的です。
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