![](http://ecx.images-amazon.com/images/I/416ibUHpO1L._SL160_.jpg) | 港区ではベンツがカローラの6倍売れている (扶桑社新書 26) (扶桑社新書 26)清水 草一扶桑社このアイテムの詳細を見る |
>>「大乗フェラーリ教教祖」として有名な
清水草一氏の"格差社会"についての一側面を切って評判になった本だが、その一般的評価は朝日新聞の
書評に任せて、小生は生まれて初めて"軽"を
購入する立場から読んでおもしろかったので取り上げたい。
①都道府県軽自動車シュア
1位 高知県 48.8%
47位 東京都 15.7%
②都会の女性は軽自動車がお嫌い(P30)
軽自動車保有率の低い県は、北海道を除くと例外なく平均年収が高い。クルマは単なる移動の道具ではなく、趣味の対象やステイタスシンボルでもあるから、収入が多ければ上のランクのクルマに目がいくのが自然。駐車場が高い大都市部では、高いところに小さくて安いクルマを置くのはバカバカしい、という意識も働く。
実際使って見ると、軽の小回り性の高さは大都市部でこそ強烈に便利で、コインパーキ ングに入れる時など、「軽でよかった」と思わず感謝したくなるが、都会では軽は非常に軽く見られ、割り込みのかつこうのターゲットになり、また、都会の若い女性には軽に対する強い偏見があるというマイナス面も否定できない。
東京で若い女性に「好きなクルマ、嫌いなクルマ」というアンケートを取ると、決まって嫌いなクルマナンバーワンに来るのが「軽」だ。クルマの知識が浅いので、ミソもクソも一緒で、とにかく軽を軽視している。「クルマは別になんでもいいけど軽だけはヤダ」というのが最も典型的な回答である。「軽は自分で走ってるみたいだから」という回答もあった。つまり、軽はガワだけで、中ではドライバーが足で走ってるみたいに見えるという意味らしかった。なんという偏見だろう!
東京では、軽を自家用車にしている人は非常にレアなので、現在でも軽自動車がどんなものか、よく知られていないのが実情だ。
たとえば港区では、5ナンバーの軽乗用車は1366台しか保有されていない(4ナンバーの軽貨物車は4152台≒配達用)。すべての軽乗用車を合計しても、ポルシェをちょっと上回る程度なのである。日本一売れているスズキの軽・ワゴンR(台数ではカローラよりも売れている)も、港区では珍車、だから、実際軽に乗せて見ると、「こんなに広いんですかJ」「こんなに走るんですか!」と驚惇の嵐になる。
>>「"軽"にした。」と言ったら、明らかに"目つき"が変わった女がいたね!?
>>納得。
③都会の人はヒエラルキーでがんじがらめ(P37)
続いてN氏に、四国女性を対象に、「ベンツについてどう思うか」「同じく軽自動車は」 をアンケート調査してもらった。
ベンツについては、「怖い人が乗るクルマ」「乗ってる人がイケてない」「酒落てない」「ガ ラ悪いオヤジ」「右ハンドルはニセモノみたい」など悪いイメージが8人。「興味ナシ」「自分とのレベルが違いすぎてよくわからない」「高級車すぎてあまり考えたことがない」と無関心が3人、「安全性が高い」「長持ちする」と肯定的だったのは、日名中わずか2名だった。
一方軽自動車は、「経済的」「最近のはかわいい」「今は普通車とかわらない」「燃費がいい」「駐車しやすい」「室内が広くなったし外見もよくなってるから、市内で使うなら魅力 的かな」「生活必需品」「彼氏が乗ってても問題ない」「軽はどこにでもいける」「私は軽しか乗れない」と、非常に詳しくしかも肯定的な意見が大部分を占めていて、驚かされた。
クルマの半分が軽の国・高知では、県民は県民車・軽に満足している。みんなが乗って るのだから恥ずかしいなどという意識も当然ない。ベンツに対しては、昔ながらの日本人 的な「高級外車を乗りまわす非国民」に対する反感を抱いているが、国産車ならもはや軽もそれ以外も意識の上では大して変わらず、共産主義的平等社会に極めて近づいていると言えるだろう。
高知県のクルマ事情は、決して「格差の底辺」ではなく、クルマを完全に道具として捉え、それ以外のムダな部分を排除する、究極の合理主義なのである。よって、高知県には アストンマーティンは1台もない。
一方、輸入車の中でだけヒエラルキーを築き、トラック・パスを含めたクルマ全体の1割近くをベンツが占め、「最低限ベンツに乗ってないと」という意識すら芽生えている東京の一部地域の人々は、もちろんそれはそれで幸せだろうが、クルマがまだスタイタスシンボルであるという面においては、後進的なのだ。
>>"四国のキャバ嬢人気ナンバーワンはホンダ・ライフ"とも書いてあったので、四国までトコトコと走ってみるか?
>>"寝室"付だし(笑)