初日は150cm望遠鏡で観測対象のスペクトル撮影です。
風は強かったものの、幸い天気はよかったので撮影出来ました。小生は冬の明るい恒星(シリウス)を高分散分光器を使用しての作業となりました。下写真は150cm望遠鏡での一般観望の最後のターゲットだったM82銀河に,望遠鏡がそのままセットされていたので、スペクトルガイドのディスプレイにM82が写されています。縦の白いガイド線の傍の黒い線がスペクトルのスリットの位置です。
小生の順番の前のかたが作業しているターゲットの恒星です。黒い線がスリットの位置ですが、気流の乱れで恒星が少し動くので、手持ちのコントローラーで撮像中(120sec位)追尾しなければいけません。
スペクトル撮像後のCCDのデータです。左側の線から右側の最後の線まで、波長別にスペクトル情報が記録されています。このデータをIRAFを使って整約作業をします。望遠鏡の操作、分光器の操作はすべてこのUNIX画面上からコマンドを打ち込んで行います。
翌日はサンプルデータのスペクトル作業を続けました。自宅でした比較光源(Th-Ar輝線)の同定結果をH先生に見せると同定作業の失敗が判明。
戦意喪失しましたが、気を取り直して再度Th-Arアトラスを借りて、同定作業を行いました。まあオーダーをひとつ飛ばしに同定する荒っぽい作業でしたが。
そしてサンプルデータ(BetOri:リゲル)のスペクトルの一本化までの作業は完了しました。とりあえず整約作業の一次処理は体験できたようです。
土曜日夜半過ぎ、ドーム外にでると、土星の少し下に双眼鏡でルーリン彗星を確認しました。尾っぽははっきりと見えませんでした。肉眼では無理でした。
国立天文台の「ルーリン彗星見えるかな?」キャンペーンに報告しました。報告完了でダウンロードできたPC用壁紙です。
昨年秋からメーリングリスト上でのIIRAFインストール作業指導、ぐんま天文台でののべ5日間ご指導いただいたH先生、K先生そしてぐんま天文台ありがとうございました。
関東では最大口径の150cm反射望遠鏡と、すばる望遠鏡でも使用されているエシェル高分散分光器を使用しての観測&取得したスペクトルデータ整約作業の体験という、アマチュアとしては考えられない、非常に貴重な経験をさせていただきました。
感謝、感謝の一言です。
今後、放送大学の卒業研究等にこの経験が生かせればと考えています。
これから撮影した膨大なデータの整約作業をこつこつとしていきます。
更にご指導よろしくお願いします。
ぐんま天文台天文学校、今回で4年目の参加ですが、ぐんま天文台を取り巻く厳しい状況のなかで次年度の開催は危ぶまれています。小生を含め、今までの天文学校参加者のかたが何か存続へのアッピールが出来るとよいのですが・・・・・?