視人庵BLOG

古希(70歳)を迎えました。"星望雨読"を目指しています。
TwitterID @seibou_udoku

古代エジプトのビール

2008-10-27 08:42:07 | 西アジア・中央アジア
中近東文化センターで開催されている「中近東の植物と生活展(11/5まで) 」の催し物として表題のレクチャーを聴きにいった。
勿論小生の目的は古代ビールの試飲。
講師の高宮いづみ氏は岩波新書「古代エジプトを発掘する 1999年刊」の著者で現在は近畿大学におられるとのこと。

古代のビールの製法では、原料はおもに大麦だが、現在ではまったく使われなくなった、皮がむきにくいエルマー小麦もつかわれていたとのこと。
風味付けとしては、現代では苦味のホップだが、当時はナツメヤシ、ドムヤシ、イチジク、コリアンダー等が使われていたとのこと。

製造過程としては
1)現在ヌビアのブーサ製法のようなパンからビールを作る方法
2)現代のビール製法と同じ麦芽を使用する方法
があるとのこと

肝心の古代ビール試飲だが、
試飲したのは黄桜酒造が京大、早稲田大と共同開発、製品化した「ホワイトナイル」。
京大に保存してあったエルマー小麦を栽培して作ったビールで、麦芽を使用して作ったビール。
常温保存が出来ないとのことで、クール便で送られてきたとの話。

さて肝心の味、風味だが小生の鈍感な感覚としては、結構フルーティな味覚だった。ベルギービールのような感じか?
結構度数は高い(5度)

高宮氏は現在先王朝時代から初期王朝時代(前3500~3000年頃)のヒエラコンポリス遺跡で発掘調査をおこなっているそうで、そこでビール醸造址が検出された報告は大変興味深かった。

古代エジプトを発掘する (岩波新書)
高宮 いづみ
岩波書店

このアイテムの詳細を見る

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 国立天文台三鷹キャンパス特... | トップ | 11月から三鷹駅南口の「星... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

西アジア・中央アジア」カテゴリの最新記事