拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

手を伸ばしても もう届かない

2010-01-04 01:05:03 | 音楽
Perfumeの曲に「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」というのがある。



I still love キミの言葉が まだはなれないの
あの日あの場所で 凍りついた時間が
逢えないままどれくらい たったのかなキミと
手を伸ばしても もう届かない

Perfumeファンなら皆大好きな名曲。2006年にリリースされたPerfumeのベストアルバムに収録されているこの曲の歌詞は,多くのファン達に「解散を匂わせるもの」と解釈されている。長年地下アイドルとして地道に活動して、やっとメジャーデビューしてもCDがなかなか売れず、デビュー後1年で寄せ集め的なベスト盤をリリースし、宇多丸、掟ポルシェをはじめとするコアなヲタから「完全に解散コースじゃねーか!こんな感じで消えてくアイドルたっくさん見てきたぞ!どうしよう!」などと危惧された2006年のPerfume。それゆえ「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」の中の歌詞は、「大好きなアイドルが解散して茫然としてるヲタの心情」「解散後数年経ってから過去を振り返るPerfume本人達もしくは中田ヤスタカの心情」と解釈された。特に「今も大切なあのファイル そっと抱えたあのまま」という部分に関して宇多丸は「未来のリスナーが、すでに存在しないグループに、残された作品を通じて思いを馳せているかのような」(『マブ論classics』より)としている。しかし結局それは杞憂に終わった。少なくとも今の時点で、「パーフェクトスター~」の歌詞をPerfume解散とシンクロさせながら聴くファンは居ないだろう。
私は最近「パーフェクトスター~」、そしてベスト盤に収録されてる「コンピューターシティ」「エレクトロワールド」をよく聴いている。「コンピューターシティ」「エレクトロワールド」もまた、「アイドル崩壊物語」をつづったものとしてファンの間で解釈されている(というより、リリース直後から宇多丸がそう解釈してたからみんな引っ張られたんじゃねーかと)。「完璧な計算で作られた楽園」=アイドル業界を「進み進み進み続けた」が、「地図に書いてあるはずの町が見当たらない」と迷走し、最終的に「地面が震えて砕けた」「もうすぐ消える」…そんな悲しいアイドルの歌なんだ、と。
…なんか前置きが長くなったなぁ。何が書きたいのかというとほら、あれですよ、今解散危機にあるアイドル、そう東方神起(笑)!…しつこいって?でもPerfumeの曲聴いてると、どうしても彼らの事を思い出してしまう。だってきっと、もうすぐ来そうだ、「凍りついた時間」。今年の活動は白紙のようだし、「手を伸ばしてももう届かない」存在になりつつある。「エレクトロワールド」なんてもう歌詞全体が東方神起解散ストーリーのように聴こえるよ。「本当のことに気づいてしまったの この世界のしくみ」とか「空の太陽が落ちる」とかさぁ(「Rising sun」って曲があるんすよ、東方神起に)。あぁ残念。でも仕方ないよな。デビュー6周年を迎えるアイドルグループなんて、韓国ではかなり珍しいみたいだし。日本ではアイドルは売れてりゃずっと解散しないけど、韓国では人気絶頂で待遇で事務所と揉めて解散、なんて普通らしい。揉め事が起きないように事務所も前もって対策打てばいいのにね。まぁ東方神起の件は単なる事務所との契約の問題とは到底思えないけど(苦笑)。
「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」は、自分の好きなアーティストが解散または活動休止状態、または亡くなってしまって、悲しい思いをしたことのある人、もしくはしそうな人なら誰でも感情移入してしまうような名曲。心当たりあるでしょ?みなさん。

「ちょ、お前それ言ったらあかんやろw」的に即座にジェジュンを叩くチャンミン(右上)。こんなに理解できるようになった日本語も、解散して日本に来なくなったら忘れちゃうんだろうね。