川と山の好きなエリーとじじいいの夏でした

シベリアンハスキーと言われたエリーには日本の夏が厳しかったようです。草むらであえいでいるエリーです。


だから川で遊ぶのが大好きなエリーでした。


「じいちゃん気持ちいいよ！」とエリーのたのしそうな顔です。


　そしてよく雄国山や、高寺山などに遊びに行きました。裏磐梯から米沢へに抜ける白布峠にいって猿の集団を見て驚いたこともありました。当時は近くの山に猿や月の輪熊が現れるなんてことはありませんでしたから。

　野生いっぱいのエリーは山でいろんな動物を見つけてじじいに教えてくれました。
　カモシカ・テン・イタチ・狐・狸・リス・・などじじいの見たことのない珍しい動物を見せてくれました。でも月の輪熊には一度も会っていません。

　わたしのふる里、奥会津只見町には江戸時代に秋田からまたぎの集団がやって来て熊や「くらしし」（嶮しい岩場に住む獣、つまりカモシカ）の狩りをやっていました。その伝統が残っていてまたぎの習俗を嗣いでいる方の仲間がありました。だから熊やカモシカは人里を恐れて出てくることなど絶対にありませんでした。

　これは、阿賀野川の川原に掘られていた狐の巣穴です。塚のように盛り上げられた所に狐が出入り出来る穴が5つくらいありました。子狐が遊んでいましたけどエリーとじじいがきたのを見てさっと穴に隠れました。親狐たちは狩りに出て留守だったんです。


　遊び疲れてじじいに寄り添って休むえりーです。それにしてもじじいにこんな若いときがあったなんて不思議に思います。