石の上にも三十年

焦らず、気負わず、程程に…。
整体&リフレ+酵母パン屋の自営業一家
何でも手作り、手仕事生活。

レーズン酵母の管理

2010年12月13日 11時13分28秒 | 自家製酵母パン屋 かしこ

自然のご気分を察するのは本当に難しい…

このところ急に気温がさがって、深夜の室内の温度も急激に変化。

断熱素材を着せて保温効果を高めた我が家の自家製ホイロでも

対応が難しい季節。


いつもと同じ作業だったはずなのにこの3日ほど元だねが膨らまない…

もたっと重く、膨らんだ感じにならない。

酸味も出ないけど無味無臭。

おいしそう~なんて想像できる種ではなくなってしまった。


これは困った。

今週末は朝市も控えてるし、予約も入ってる。

火曜日はパンメールの配信日。


確かに常に酵母の配合や管理方法を、もっと発酵力を高められないかと常に変化させて

研究中ですが…今回はそれがあだになってダメになってしまったの?


もうこうなるとテンションがた落ち(苦笑)

唯一黙り込んで静かになっちゃう。


そうか!!

と夜中にひらめいて、急にのそのそ起きてパン種作り。


まずは日々の営業に影響が出ないように「返り種」を作ります。



グリーンレーズンの発酵エキスをつくって、

ストレート法でパンを作る場合はエキスもすぐになくなってしまうけど、

そのエキスに粉を混ぜて元種(中種)を作る方法だと

せっかく一週間もかけて作ったエキスの使い道がない。

もちろん、粉に対して10%ほど添加して

レーズンの風味のある軽い食感のパンを作るのがいいですが。


いつもパンを作るわけじゃない人、

逆にいつも作りたいから種をダメにしてしまったら困る人には

冷蔵庫で保管するこのエキスが強力な助っ人になる。


煮沸した瓶にグリーンレーズン1:ぬるま湯2をいれて30度前後の環境に置く。

これは通常のエキスの作り方。


「返り種」とはここに前に作ったエキスを5%入れて発酵をスタートさせるもの。

なんとこうする事で翌日には完全にレーズンが浮き上がり、発酵が完了するのです。

しかもレーズンもまだ使える状態。




発酵にはとにかく酸素が不可欠。

瓶をしっかり閉めずに空気に触れさせた方がアルコール臭が出にくい。

そして、一日に何度か瓶をふって撹拌させ、ふたを開けて酸素をとりこむ。


酵母のことが分からない時は管理って緻密な作業に思えますが、

哲学するレベルじゃなければ味見して大きな振れ幅がなければとってもおいしいパンになる。

大きく構えて、上手にご機嫌をとってあげればいいのである。


話をもとに戻します~

結局夜中に起きてまで気づいたことは「自然相手だった」と反省したのです。

膨らまないことに弱気になって、見えなくなっていましたが、

ようするに発酵不足。“寒かった”だけなんですよね。


部屋の温度設定で例えると、先月は23度に設定して暖房をつけていても温かかった。

だけど今週に入ったら同じ温度じゃすぐに底冷えが気になって、ちっとも温まらない。

でも表示は23度。




私はタッパで発酵させるので熱伝導も弱い。

庫内の温度とぱんが感じてる温度にかなりの差がでてしまった事が原因だったんです。


何年か経ったら当たり前じゃん!と自分を笑えてるのかなぁ~


あ~これでまたぐっすり眠れる(笑)

今日の山ぶどうくるみもおいしかった♪

(かしこ)