石の上にも三十年

焦らず、気負わず、程程に…。
整体&リフレ+酵母パン屋の自営業一家
何でも手作り、手仕事生活。

身体の声

2016年02月09日 11時43分01秒 | 身体日記

昨夜小川耕太郎∞百合子社の奥様と電話で

「木と足」について話をした。

床やデッキを木にすると「心地いい」と感じるのはなぜか…。

正直、気持ちいいと感じた感覚以上のものなんてなく、

”身体が居心地の良さを感じた”

というのがそれ以上ない答えなことかもしれないけど

改めて木を選ぶ理由がはっきりしたら、

身体にとっても、家づくりにとってもうれしいことだ。

それをきっかけに我が家でも話が弾んですごく楽しくなった。


私たち整体人の仕事は身体の”動き”を基本としている。

不調を回復させる時も、

能力をさらに引き伸ばし高めたい時も

身体を支えている能力として動きを調整し、動きを高めてもらう。




例えば芝生や木の床が目の前にどーんと広がると

子供だけではなく、大人も走り回ったり寝転んだりする。

身体を伸ばし、解放させると身体が勝手に動き始めるみたいに。

気持ちよさと楽しさを感じると、身体は自然といろんな動きをはじめて

動くことで緩み、動くことで育まれていく。


何か競技としてうまくなるんじゃなく、

ただいろんな動きをすることが楽しいと思える。

これは私たちが身体にとって最も大切だと思っている部分だし、

本能の部分でもあると思う。


この身体の動きと空間が連動するような感覚は

所狭しと建物が建つ現代では味わうことも難しくなっている。

そうすると生活の上でも動きが小さくなったり、

動きの種類も少なくなって楽しく育たなくなってしまう。


現に子供たちに偏平足が増えたり

つまずきやすくなってたり、

縄跳びやかけっこなんて嫌い!なんて子もジワリ増えているようで、

子供だから柔らかい。ケガをしにくい。

とは言えなくなってきているみたい。


「どんな動きも受け止めてくれる空間」や

「いろんな動きがしたくなる床材」があったら

みんなが喜んでその空間に集まり、思い思いに身体を伸ばして動いていく。

そうなる期待感は否めない。

それが自分の家のリビングだったら。

庭に作るデッキだったら…。


木の魅力にはまってリフォームのほとんどを自分でこなすご主人が

小川耕太郎∞百合子社のおかげで「木と住む」を実現できている。

その背景をよくよく考えてみたら「身体が喜んだから」だったなんて。

仕事も通じるものがあったんだな。

そう思ってなんかうれしくなった。







無意識

2014年02月04日 10時03分36秒 | 身体日記

私たち「整体人」の仕事は体調を整えたり、

痛みや疲れを緩めたり、身体を本来持つ調子へと調整するとともに、

“動き”というものを追及しています。


思考と身体がより重なり近づいていくことで感覚は研ぎ澄まされ、

頭脳や運動の能力は格段と成長すると考えています。

常日頃から自分の身体の使えていないところ、筋力の優劣の部分を感じ、

緩めたり鍛えたりしながら感覚をよくしていくようにしています。


自分の子供たちの成長を見守っていく中で非常に面白いことに気づきました。

同じ親から産まれても、性格や身体の質は大きく違い、

得意な動きな苦手なことは歴然とした個性があります。

しかし、乳児期のように動きが「無意識」な時期に

後々意識的に動かし始めた時に必要な使い方や筋力を覚えさせてしまうと

ずりバイ、はいはい、自立の動きに安定感が増し、

たとえ転倒してもゆっくりと頭を打たないような姿勢をとれるようになるのです。


安定感は行動範囲の広さにもつながり、

より遠くのものをつかもうとするとき、

高い台に上がろうとするときの身体の粘りが

どんどんと発達するようになってきました。


これを意識がついてしまってから修正するように伝えても

感覚をつかむまでに非常に時間がかかります。

子供のころならすぐに覚えられることが、柔軟性、対応力が少なくなると共に

難しく感じた経験は誰もがお持ちかと思います。


この“無意識”に働きかけるということは

成長してからではできない。というわけではありません。

今子供にしていることは身体の使い方を意識づける操法で

こちらが100%与えている状態ですが、

もっと成長していくにつれて、言葉やトレーニングを加えていき、

意識的に使っていけるように自分でも努力してもらうようになります。


自分の身体と意識を鍛えていくことなので決して容易ではありませんが

肩が凝りやすい、腰やひざが痛くなる、といった繰り返す不調にとどまらず

より高い表現力、技術、思考・頭脳といった

身体的、思考的能力に至るまで、幅広く高めていくことができるのです。


身体は強くたくましくあると共に、柔軟でなくてはいけません。

生まれ持った能力を活かし高めることが

“無意識の動き”と“意識的な動き”を知ることで可能になるのです。





体幹とは

2013年11月26日 19時32分28秒 | 身体日記

身体の動かし方・使い方という考え方さえ初めての方も多いのではないでしょうか。

身体に関する興味が広がりをみせているなか、不調を治すためではなく

自分のポテンシャルをあげるための身体づくりに取り組む人が増えています。


そこでよく耳にする“体幹”という存在。

この胴体のあたりを指す“体幹"を自由に使いこなせると

抜群の安定感、しなやかさ、俊敏さといった身体能力が発揮されます。


では体幹を自由に使うとはどういうことでしょうか。

私たちは、身体には2本の軸と意識の方向があると考えています。

この2本の軸は左右に一本づつ、意識と筋力を操るように存在するもの。

安定、俊敏、粘り、伸び…あらゆる動きはこの2軸の使い方にヒントがあります。


身体を十分につかって、全身の筋力が充実しているときは

ケガや故障が少ないのに、

関節に不調が起こりやすくなったり、動いてすぐに消耗してしまう時は

この2軸を見直すと身体年齢、能力はぐっと改善する。

スポーツでも音楽でも、あらゆることで能力を高めるため自分と向き合ってる人も

自分の癖を乗り越え、より高まっていくことを実感できるものです。


この2軸を意識できてこそ“体幹力”がついてくるのです。







身体の動かし方

2013年11月05日 11時58分52秒 | 身体日記

身体の動かし方には2種類あります。

「頭で考えて身体を動かす」「身体で感じて身体を動かす」

どちらかだけではなく、思考と感覚両面から自分を見ていくことが大切です。


ストレッチや運動をはじめ、感性を必要とするような音楽の世界や技術職。

自分の身体というのものを理解し、味方につけることで

より一層効果やレベルが上がっていく感覚があります。


身体の感覚を良くし、感じて動かすこと。

イメージや思考を動きに反映させていくことを目標にしたいものです。


思考と感覚を重ね合わせていくことはとても難しことです。

人から教わったことを感覚的に理解できているかどうかは確認するすべがなく

より一層悩むところでもあります。


まずは自分に興味を持ち、“身体の動かし方・使い方”を考えてみましょう。




…続く





鍛えるべきは体幹の感覚

2013年09月13日 23時00分50秒 | 身体日記

体幹の感覚が研ぎ澄まされていくと

末端までの感覚が鋭くなっていく。

身体にも心にも揺るがない安定感が生まれ、動きや表現にも幅がでる。


走る、奏でる、歌う、踊る、考える…

技術や身体能力が一定のレベルまで到達したとき

人は行き詰まりや限界を感じる。

そんな時その壁を越えていくために“自分と向き合い始める”


体幹の感覚がついてくると筋力の優劣、左右のバランスの差、ねじれなど

自分の身体のもつ癖が見えてくる。

それを活かすのも一つの手だが、それをより自分で把握できるものにしていくと

呼吸、身体の伸びやしなやかさ、機敏さなど、

あげればきりのない私たちの動きによる能力が相乗して上がっていく。


職人やプロレベルで仕事をしている人はそんな身体との対話を自然にしている。

自分について、自分の感覚や身体について掘り下げていくと

見えてくるもの、発揮できる能力がある。


自分に興味をもつということは自分を楽しめるということ。

普段の生活に欠けてしまいがちな考え方だけれど、

この余裕が体調も毎日の生活も良好にするのかもしれない。