国民宿舎かじか荘
とまりぎ
足尾銅山の見学を終えて順路に従って歩くと、みやげ物の店が入っている建物で銅製品を売っている。
特にこれといって買う物はないので、花瓶に入れておくと水が長持ちするというものを300円で買う。
後から上ってきた幹事が、宿の迎えの車の時間だといって、先ほどの通洞駅へと向う。
国民宿舎かじか荘の車が時間通り午後3時半に待っていた。5人はこれに乗り込む。他の客はいない。
運転してくれた宿の人の説明では、通り過ぎる途中にも坑道の入口があり、住宅跡もあり、工夫のための浴場跡も残っていた。
15分ほどで宿に着く。

二階の部屋から眺める山々は、所々に山ツツジが咲いた新緑だ。宿の前の八重桜は満開だった。夜が寒いようだ。
温泉がアルカリ性単純泉で、美肌の湯ともよばれているそうだ。成分総計は1000gに満たないから単純泉だが、湯治向きかもしれない。日帰り入浴の客が多い。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性のほか、疲労回復、健康増進といった効能の多い温泉だ。
歩き疲れたか、食堂から部屋へ戻った8時頃から、テレビを見ながら寝てしまい、全員で蒲団を敷いて寝たのは11時すぎだった。
山の朝は早い。明るくなると外へ出て行く人も居る。6時からの朝風呂へ入ると、腹が減って朝飯が待ち遠しい。
足尾銅山は日光寄りの備前楯山の下にある。健脚のひとりが、朝飯前に備前楯山の南にある庚申山の途中まで登ってきたという。
泊った国民宿舎は銀山平公園の奥にあって、これからバーベキューでもやるのか、人が多く集っていた。