銀杏
とまりぎ
銀杏の葉が落ち、公園は地表が黄色くなっている。
ふるい葉はすでに茶色くなって、地面の色に同化している。
その上に新しい黄色い葉が積もる。
辺りを、下を見ながら歩いているひとは、銀杏の実をさがしている。
「とまりぎ」の旅へ、毎回休まず参加してくれたとまりぎの先生は、季節になると銀杏を全員に渡してくれた。
八王子に住んでいたから、地元の採れるところを良く知っていたにしても、いつも大量だった。
その先生が若くして亡くなって、もう十年近くなる。