みかどん育児日記

自由を愛するみかどん(7才)を育児中のワーキング・マザーの日記です。

BHL La guerre sans l'aimer読破

2014年10月20日 | 趣味
約630頁、行動する哲学者??たる筆者が
2011年2月から8月まで、リビアへの軍事介入から
カダフィの失脚まで、何度か現地に入り、
そこで出会った人々を「カダフィを追い出し
民主的な国家を作れる」と思いこんで
勝手にドタバタ介入して国際政治をかき回した記録。

それなりに尊敬されている哲学者なんだろうけれど、
あまりのナイーブさ、理想を押し付けるあまりに
現実を見れない痛々しさ(本文でも、何度も仏知識人、
またリビア人からそれを指摘されている)。

また、彼がなぜここまでリビア、カダフィ放逐に
こだわったのか、後半でようやく分かります。
彼はユダヤ系、そしてイスラエルの強烈な支持者。
イスラエルを敵視していたカダフィは彼の敵であり、
敵の敵は味方、ということで、革命を支援していた
ことが見えてきます。

カダフィの軍に攻撃される住民を見て、立ち上がった
というのならば、イスラエルに攻撃されるガザの
住民を見て彼は何を感じるのかと思います。
ただ、彼の頭の中は100%「イスラエルが正しい、
イスラエルこそが中東での民主化のモデル」と
信じているよう。

哲学者ならばもっと超越したスタンスから、宗教間
対立等を見るべきではないかと思うのに、
イスラエル、ユダヤありきで哲学を語っても、
納得できないと思うのは、私が無宗教だからでしょうか…

アマゾンのブックレビューでも、ボロクソに
こきおろされていました…。

まぁ、仏大統領府や当時のリビア暫定政府?との
やりとりは、(どこまで本当に書いているのかは
よく分かりませんが)参考になりますがね。
特に武器供与について、
仏がリビア反体制派の要請に応じ武器を供与
(これはBHLが強く主張)
→仏が直接供与するのではなくカタール経由で
現地に武器供与
→リビアには相当量の武器があるのは、革命時に
武器が供与されたことも忘れてはならない
(国際社会は皆、カダフィが収集したものとして、
自分達の役割はしらばっくれているように見えます)

明日からようやく別の本に移れます。

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